☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2011年06月11日

四国へんろ【197】 安楽寺宿坊の夜

天然温泉か。楽しみだなぁ。ニマニマしながら脱衣場に入る。そこには誰の脱いだ着衣もなく、そっと浴室の扉を開けてみた。

ひ、広い! キレイだ! そして、、、誰もいない。
もしかして、、これって、、一番風呂、、!?、、。


     イヤッホッホーイ!!


胸躍りながら、生まれたまんまの姿になり、広い浴槽にドップンと浸かる。ハァ、極楽極楽ぅ〜。
そして広い浴槽を平泳ぎやクロールのまねをして端から端までを何度も泳いだりする。いや〜、気持ちイイ。

吉方位の温泉だからというわけでもないのだろうが、その気持ちよさはまさに格別な極上ものであった。

記憶が定かではないが、この広い浴槽の脇に薬風呂の小さな浴槽が確かにあったと思う。が、そのときは湯が張られておらず、「現在使用できません」とのことだった。残念!。

気持ちよく身体を洗い、再び浴槽にどっぷん!。これでもかというぐらいに吉方位での天然温泉を楽しんだ。
ラフな格好に着替え、脱衣場を出る。結局、私が入っている間は誰ひとり来ず、まさしく貸切状態だった。いや〜、気持ちよかった。

いったん部屋に戻り、すぐ外に出て隣のみやげ物売り場などを見てまわる。しばらくして宿坊玄関を入ったすぐのところにデーンと置いてある電動マッサージチェアが目に止まり、せっかくだから使わせていただこうとどっかと身体を預けた。

気分よく背中や足腰をムギュムギュされながら恍惚状態におちいりそうになったとき、ふと見覚えのあるおへんろさんの姿が目に入った。前日の八十窪で同宿したSさん夫婦だった。そうそう、Sさん夫婦も今夜は安楽寺宿坊に宿泊予定と聞いていたのだ。

Sさんのご主人が私を見て声をかけてきた。

「お早いですねぇ。もうお風呂には入ったんですか?」
「ええ、もう気持ちよくて最高っすよ。おまけにこれ(=マッサージチェア)ですからねぇ。もう気持ち良すぎてわけわからん状態ですワ。」
「ハハハハ。」
「あ、風呂入るなら今のうちですよ。まだ団体さんは来てないみたいですから。さっき、僕ねぇ、貸し切り状態やったんですよ。」
「そうですか。そりゃ急がないとね。」

その後、グッタリするほどマッサージチェアのお世話になり、夕食の時間まで部屋でまったりと過ごした。

そして夕食時。団体さん用とは別の個人客用の座敷に入る。きれいな精進料理の御膳が向かい合わせに並べてあり、中央は給仕する人の通り道となっていた。御膳は20名分ぐらいあっただろうか。

適当に空いている御膳の前に座る。しばらくしてSさん夫婦もやってきて、私の左斜め向かいの御膳に腰を下ろした。軽く会釈を交わす。

そして若い大柄なお坊さんの簡単な食事の説明があり、

「おビールも注文できますから。飲まれる方は、、、?」」

私はその一言に間髪入れず真っ先に手を上げた。そして続けてSさんのご主人も。互いに顔を見合わせて苦笑い。

そしてお坊さんのいただきますの合図とともに手を合わせ、ビール瓶の蓋をシュッと抜き、グラスに注いでグビグビグビグビ。カァー、美味い!

ここの精進料理の味はどうだったろうか。実はよく覚えていない。まぁ印象に残らないぐらいだから、可もなく不可もなくといったところだったのかもしれない。

どうやら私とSさん夫婦以外は、皆さんおへんろをスタートしたばかりのようだった。そして酔いがまわってくるに連れ、Sさんの話す声がだんだん大きくなってくる。

「あそこはねぇ、う〜ん、キツイですよ。それにあそこもねぇ・・・(以下、略)」

どんどん流暢になってくる。そして斜め向かいの私に向かって「ネ。だよネ。」みたいに、同意を求める言葉を投げかけてくる。私も「うんうん。そうですねぇ。」と返す。

私とSさんとの距離は、御膳の間の通り道をはさんで5〜6mぐらいあっただろうか。その距離で言葉を交わすので私とSさんの会話は部屋中にまる聞こえだったと思う。私はまわりの迷惑にならないかと気が気ではなかったが、Sさんはマイペース。

「あのへんろ道はこうなんですよ。」と近くの人に話しては、私のほうに「ネ!、ネェ!」みたいに何度も大きな声をかけてくる。
見かねたSさんの奥さんが「もうアンタ、兄ちゃんとこに行ったら?」と笑いながらご主人に催促。

しかしSさんの話はおへんろ初心者さんにはけっこう参考になるような話も多く、まわりの人でうんうんうなずいたり、興味深げに聞いている人もけっこういたのは救いだった。うるさいだけじゃなくてよかったよ、Sさん。

Sさん独壇場の夕食の時を終え、部屋に戻ってまったり過ごす。その後、本堂へ。ここ安楽寺では朝ではなく夜にお勤めがあったのだ。

本堂に入るとご本尊の前にはズラーッと団体さんが椅子に座って整列。私を含む個人客はその脇の床に所狭しと腰を下ろした。

お勤めのあと、本堂正面の裏側にまわりご本尊さま(薬師如来)を間近に拝顔。これは宿坊に泊まった人だけに許されるサービスのようなものだった。

そして部屋に戻って、ふとんに入る。お四国での夜も今日で最後だ。いよいよ明日は歩き納めか。
嬉しいような寂しいような。そんななんとも言えない感慨に耽りながら、私は静かに眠りに落ちていった。



追伸

きがくぶろぐ読者の皆様へ

翌12日(日)からまた被災地(仙台市若林区)のほうへ仕事で出かけます。予定は一週間ぐらいです。その後の更新はまた先になるかもしれません。
コメントのお返事もすぐにできないかも。、、、ということで、よろしくお願いいたします。

posted by こうへい at 01:06| Comment(12) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おぉ!ひっさびさの更新ですな。

安楽寺さん、そうなの?
極楽ビバノノン風呂は要チェックですな。

しかし、クロールできるほどの浴槽って…ほんまに?
じゃ、泳げないワタシはビート板持っていくことにします。
Posted by はりQ at 2011年06月11日 08:59
安楽寺のお風呂は有名ですね。
私も1泊しましたが、宿坊というより旅館といった雰囲気でした。
もちろん夜のお勤めはしっかり参加しました。

被災地の方々にも早くゆったり気分でお風呂に入ってもらいたいです。
Posted by モモの親方 at 2011年06月11日 14:35
◆はりQ様

殿方の風呂は確かに広かったんですが、姫君のほうはどんなでしょうなぁ。
今度確かめてまたレポートしますよ。

、、、って、でけるかぁいーーー!! (ソレ、犯罪やがな。)

しかしビート板て、、、。
もしかして姫はハンマー、いやいやカナヅチやったりして、、、。
Posted by こうへい at 2011年06月11日 22:34
◆モモの親方様

>宿坊というより旅館といった雰囲気

そうそう、そうなんですよねぇ。私もココがお寺の施設かと目をマルマルしてましたよ。
明日から仙台へ出発ですが、やっぱ宿がないんですよ。工事関係者やボランティア関係が占めてるんでしょうね。
何とか手配できたのがカプセルホテル。4月に石巻へ出張したときと同じところです。そこは取り合えず風呂だけは最高に気持ちいいところなので、ま、いいかなということで頑張ってきます。
Posted by こうへい at 2011年06月11日 22:35
ハァ〜!
いやあね、おととい、パソコンが壊れて立ち上がれなくなっています。
3年に一回くらいの災難です。ナゼ?どうして? 酷使しちゃたかな?
今日はインターネットカフェーからのコメント。催促しておいて、新記事にコメントをしないと、失礼だからねぇ。
貸しきり状態の大風呂はよかったですねえ。これが他の客と二人だけで、相手は無口だったら、もう意味ないすき風呂です。安楽寺か。多分昔から湯治用の場所だったのでしょう。安楽とは伊達に付けた名前ではないでしょう!


>見かねたSさんの奥さんが「もうアンタ、兄ちゃんとこに行ったら?」
この「兄ちゃん」って、こうへいさんの事でしょうね。

わたしの方はボランティアに未だ行けなくてくすぶっています。
代わって、昨日大雨で中止が懸念された反原発パレードに参加。直前12時あたりまで荒れていた空が曇り空に変わりました。

また被災地へ? では行ってらっしゃい!


Posted by よし男 at 2011年06月12日 12:59
お久しぶりで〜す。入浴シーンで再開ですか、らしいなぁ。(笑)
はりQさんとの漫才も久々で感無量です(泣)
この週末帰宅されましたか?
お疲れ様です。伸び伸び出来る布団の中でクロールしたり、平泳ぎしたり・・・リラックスして休んでくださいね。
Posted by 桃 ぶどう at 2011年06月18日 21:45
◆よし男様
ふぅ〜、やっと帰ってきました。正直かなり疲れております。

アララ、PCこわれましたか。私もこれまで何度かあります。大事なデータとかは大丈夫ですか。USBメモリーなどにこまめに保存しておくことをお勧めします。

>この「兄ちゃん」って、こうへいさんの事でしょうね。

もっちろん!! オブコース!! 
Sさんの奥さんは、私のことをずっとそう呼んでくれてました。

>わたしの方はボランティアに未だ行けなくてくすぶっています。

このHPはご存知でしょうか。常時募集してるみたいですよ。
http://road.nippon-foundation.or.jp/
Posted by こうへい at 2011年06月21日 22:18
◆桃ぶどう様
すんなりいけば先週の17日ぐらいには帰ってこれたんですけどね、いろいろなトラブルもあって工期がちょいと遅れましてね。。
結局土日も仕事して帰ってきたのは20日(月)の夜遅くでした。大阪・仙台間は車で12時間。相当シンドイです。
今日はレンタル機材の返却などもあって出勤しましたが、明日は休みをもらいましたよ。仕事中は気が張ってましたが、いまは気が抜けてフラフラです。しっかり休みます。

はりQさんとは漫才してるつもりはないんですけどね、、、。
まぁ彼女がおもしろすぎる人なので、そう見えてしまうのだと思います、ハイ。
Posted by こうへい at 2011年06月21日 22:20
お帰りなさい、お疲れ様でした。
今朝もまた岩手の方で地震があったようですが、
立ち上がろうとしている人たちに、またかいな!という気持ちです。

義捐金もあまり言われなくなり、原発の問題と政治の混乱ばかりで、
生活基盤を取り戻すことがだんだん置き去りにされているようで、
何かやりきれません。

Posted by モモの親方 at 2011年06月23日 10:21
◆モモの親方様
ただいまです。
今回の仙台出張中にも地震ありましたよ。けっこう揺れましたね。確か震度4との発表がありました。

義援金ですが、民主党政権が日赤に義援金の使い道についてゴチャゴチャと口を出しているとのこと。そのためか、まだ被災者への義援金配布があまり進んでいないようです。
ホントにイライラさせられますね。
Posted by こうへい at 2011年06月23日 23:15
私も10月に3週間だけボランティアの仕事を大船渡で
行ないました。作業時間は一日6時間くらいだったので
きつくはなかったのですが、危険が伴いました。
無料宿泊施設が利用できたので、入浴、洗濯も可能で
活動しやすい段階になっていました。
街中はまだ建設が始まっておらず人影もまばらでした。
仮設住宅近辺にも活動がなく、復興のきざしは今後、
特に春が来てからのことと思われます。
Posted by よし男 at 2012年01月16日 17:16
◆よし男様
私の仕事は、下水道や電気ケーブルの地中管路といったライフラインの調査が主なんですが、多くの被災地ではそんな調査をする前に解決しなければならない難題がまだまだ山積みされていると思います。ガレキの山だけじゃないんですね。

復興には途方もない年月がかかると思いますが、これまで多くの天災被害や古くはあの大東亜戦争の廃墟からも立ち上がった我が国ニッポンです。
必ずや復興できると信じて日々の勤めに励みたいと思っています。

Posted by こうへい at 2012年01月16日 22:09
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