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2011年01月21日

四国へんろ【194】 思わず感動

2008年9月14日(日) (たぶん)6時30分頃に起床

朝食をいただき、宿を出る。(実は、朝起きてから宿を出るまでの状況はほとんど覚えていない。)

てくてく歩き出すと、後方から男性の明るい声が聞こえた。

「行ってらっしゃーーい!」

振り向くと、宿の2階の窓から身を乗り出し、私に手を振るSさんの姿が見えた。
「ハァ〜イ!」と私も返事をして、大きく手を振り返した。
Sさん夫婦はこのあと大窪寺へ。そして同宿していた年配の男性は、私より少し早く宿を立っていた。

私の当日の行程は、県道2号線から10番切幡寺方面へ抜け、そこから逆打ちのカタチで6番安楽寺へ向かい、安楽寺の宿坊で宿泊予定。距離にして約30km。山登りもなく、ほぼフラットに近い比較的ラクな行程である。

ただ88番から1番へ戻る行程には、この切幡寺まわりのコースと海沿いの引田(ひけた)方面をまわって1番札所へ向かう2つのコースがあった。
が、当初、私は自分の歩いてきた軌跡をグルッと輪にするために、引田方面を抜けて直接1番へ向かうつもりでいたのである。

しかしこの結願へんろ行へ出かける前、私はどちらのコースで行くかちょっと悩んだ。というのも、そこには6番安楽寺の存在があったのである。

この日の宿泊は、私の四国歩きへんろ行において最後の宿泊となる。そして安楽寺には宿坊がある。宿坊にぜひ泊まってみたい。精進料理も食してみたい。朝のお勤めにも出てみたい。
また安楽寺は「温泉山 安楽寺」と言われているように、宿坊のお風呂は天然温泉であること。年月吉方位で来ている天然の温泉につかれることは、その地の良い氣を自分の身体に存分に浴びることにもなる。吉方採りとしても最高だ。
ただ安楽寺の宿坊は、評判の良い宿坊として有名なところらしく、個人客より団体客のほうが優先されるだろうし、スンナリ予約できそうな保証はなかった。

ま、取り合えず、安楽寺の宿坊に予約のTELを入れてみようか。で、もし予約できなかったら、引田コースで行くことにしよう。悩んだ末にそう決めて、まずは安楽寺にTELしてみた。ところが、スンナリ予約できて拍子抜け。ラッキーラッキーとニンマリほくそ笑んだ。、、、というのが話の流れである。

国道377号線のなだらかな下り坂をてくてく歩く。しばらくして前方に男性のうしろ姿が見えた。八十窪で同宿していた年配男性のようである。私は少し歩を速めて男性のあとを追っていった。

やがて男性に追いつき、しばしのかけ連れとなった。が、少し速足で歩いてきたためか、けっこう足にきていた。昨日の女体山からのキツイ下りの疲労も残っていたのかもしれない。
そして国道377号線から県道2号線ほうへ右折していくT字路で私は足の疲労に耐え切れなくなり、「スンマセン。ちょっと休憩していきますワ。」と男性に声をかけ、そこで別れることになった。

取り合えず腰かけられるところを見つけ、リュックも下ろしてべったり座り込む。ふぅ〜っと大きなため息。
そこでしばらく一人まどろんでいると、一台の乗用車が私の前に停車。運転席には八十窪の女性、あの乾選手のお母さんがハンドルを握っていた。そしてお母さんが窓を開けて声をかけてきた。

「お疲れさまです。」
「あ、どうも。」
「○○さんは見かけませんでしたか?」

(○○さんとは、先ほどの年配男性である。名前はちょっと忘れてしまった。)

「あー、その人なら、あっちに行きましたよ。」私はそう言って県道2号線のほうを指差した。私が向かおうとしている切幡寺方面である。

「そうですか。よかった。」
「何かあったんですか?」
「○○さんの部屋を片づけてたら、忘れ物があってね。」
「あ〜、そうなんですか。それでわざわざ、、」
「ありがとうございました。じゃ、お気をつけて。」

お母さんはニッコリ微笑んで走り去っていった。そして私もそろそろ行こうかと立ち上がり、歩き出したところでお母さんの車が戻ってくるのが見えた。互いにニッコリ会釈してすれ違う。どうやら忘れ物を無事届けられたようだ。ヨカッタ。ヨカッタ。

やがて大影神社から右手の脇道のへんろ道に入り、県道2号線に出た。そして県道2号線をただ黙々と歩く。なだらか〜な下り坂がずっと続いていて、嫌でも足は前に進んでいく。

しかしやはり下りは膝への負担がかかる。そして人気のない道端にポツンとあったサントリーの青い自販機を見つけ、ペットボトルのお茶を購入。自販機の横でべったり地べたに座り込んだ。ハァ〜とまた大きなため息。
しかしこの道は見晴らしが良いわけでもなく、すれ違う人もいない。ただただ単調な道のりである。果たしてラクなんだかどうだか・・・。

再び歩き出し、少しして前方にトンネルが見えた。「岩野トンネル」とある。そのトンネルに入る手前に大きな休憩広場があった。バスのロータリーもあってけっこう広い。あちらこちらにベンチもある。
なんだ、こんないい休憩所が近くにあったんじゃないか。何もさっきの自販機の横で休むんじゃなかったよぉ〜。

と言いつつも、せっかくなのでベンチに腰を下ろす。そして広場をグルっと見渡した。ゴミもなく、芝生も広い。トイレもある。野宿へんろさんには絶好の野宿ポイントだろうなと思った。
またトイレも中はすごく綺麗で驚いた。公衆なのに管理も行き届き、使う人のマナーもいいのだろう。素晴らしい。よか国だなぁ、お四国は・・・。

岩野トンネルを抜け、ひたすら県道2号線をまた黙々と歩き続ける。しばらくして2号線から左へのへんろ道に入り、またしばらくして徳島自動車道の高架が見えてきた。その高架下で小休止。休んでいると地元のおじさんに声をかけられ、しばしの談笑タイムを過ごす。

ここから切幡寺まであと約4kmほどである。快調に歩を進めていると、だんだんと民家も多くなってきた。生活感も匂ってくる。いよいよ完全に山を下りてきたようだ。10番切幡寺まであと少しだろう。

やがてのどかな町並みを抜け、ふと左手に目を向ける。そこには以前見たことのある光景が・・・。

「おぉ、、」私は思わず声が出た。

切幡寺と書かれた石柱が2本立っている。その奥は切幡寺へ続くまっすぐな参道が続いていて・・・。そうそう、この参道を行くと、あのオッソロシイ階段が待っているんだ。

あ〜、戻ってきた。戻ってきたんだ。ついにここまで・・・。ドキドキドキドキ。思わず胸が高鳴る。

このときのドキドキ感は、前日88番大窪寺で結願したときよりもはるかに大きな感動だった。
posted by こうへい at 01:03| Comment(8) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このコースは参考になります。 私の最初の札所はなんと十番切幡寺なのです。ご住職をたずねてのことです。(後年、ご住職はワープロで本の原稿を書きながら、うつぶせになり、そのまま大往生されました。) その後一番からやり直しました。それで八十八番結願の後は、こうへいさんと同じく切幡寺周りをする予定なのです。地図の上では、このコース、ややこしいので、実際に歩いたかたの記録は大いに役立ちます。
こうへいさんと少し違う意味で、戻ってきたと感動するでしょう。先のご住職のお墓にもご報告できそうです。
一番札所に戻ることは本来の順路ではないのですが、大変な距離ですね。
Posted by よし男 at 2011年01月21日 20:56
◆よし男様
ほぅ〜、そうでしたか。打ち始めが切幡寺とはねぇ・・・

でもこのコースはそんなにややこしいとは感じませんでしたよ。377号線から2号線へ右折する地点を間違わなければ、まず迷うことはないと思います。
この私が迷わなかったんですから、よし男さんならゼッタイ大丈夫ですよ。

先のご住職様に良き報告ができますことを祈っております。

Posted by こうへい at 2011年01月21日 23:40
私も八十窪に一晩お世話になり、翌朝は11番:藤井寺を目指して歩きました。
377号線の地蔵堂のところに「四国の道」の立て札があり、
右に曲がってすぐの小さな川を渡って山の中を歩きましたが、
どうやら、この道はずいぶんと使われていないらしく、
私の得意の草木をかき分けて行くはめになりました。
こうへいさんのように素直に行くのが正解です。
Posted by まねき猫 at 2011年01月24日 10:36
◆まねき猫様
377号線の地蔵堂のところ、、、、っていうのが、ちょっとわかりません。スンマヘン。
私もたぶんその立て札を見てるとは思うんですけどねぇ、、、ハァ覚えとらん・・・。

でも八十窪から11番へとは、10番から逆打ちせずにってことですよね。もしかして11番のあと12番まで登られたんじゃ、、、ないでしょうねぇ?!

、、、まさかねぇ、12番はへんろころがしですから、、ネェ、、、。
Posted by こうへい at 2011年01月24日 23:47
大窪寺から3キロほど下ったあたりの十字路のような
実はT字路になっているところですが、
そこから377は川沿いの下りになっているのですが、
四国の道はその十字路を右に行くようになっていたのです。

もしかすると、通る人がいないので撤去したのかなぁ。

11番へ行った訳は、ブログネタ用にその時にまでナイショにしておきます。
Posted by まねき猫 at 2011年01月25日 10:25
◆まねき猫様
>四国の道はその十字路を右に行くようになっていたのです。

地図をよく見ると、377号線沿いに地蔵堂がありますね。そうか、この地点か。ハハハ、すみません。
そうでしたか。だったら私は「四国の道」の石碑は見てないかもしれませんね。
そのとき私はたぶん、前を行く男性を追っかけてたと思うんですよ。まぁ右へ行くか左へ行くかは、いちおう同行二人の地図では確認してると思いますけど・・・。

>11番へ行った訳は、ブログネタ用にその時にまでナイショにしておきます。

にゃ〜るほど。了解いたしました。
ドキドキしながらお待ちしております。o(^-^)o
Posted by こうへい at 2011年01月25日 23:20
はっぴぃ ばーすでぃ とぅー こうへい!
Posted by まねき猫 at 2011年03月05日 09:57
◆まねき猫様
なんと、まぁ、お祝いメッセージをありがとうございます。m(__)m

それと記事の更新も遅れてて誠に申し訳ありません。
1月の末から2月中ずっと残業・休出と大忙しでしてね、帰ってからPCを開かないことさえしばしばでした。
取り合えずちょっと落ち着きましたので、明日には記事をUPできるようにしたいと思っています。
Posted by こうへい at 2011年03月05日 23:08
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