☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2011年01月16日

四国へんろ【193】 民宿 八十窪にて

山門から少し歩いたところに本日の宿「民宿 八十窪」があった。ここは88番大窪寺門前にある唯一の宿である。

女将さんらしき年配女性に2階の部屋へ案内され、ホッと一息ついたあとお風呂をいただく。そして夕食の時間。

1階の食堂には、すでに食事をしている年配の男性がいた。こんばんはと挨拶をしてその男性の対面のテーブル席に着席。

このときおかずがどんなだったのかはすっかり忘れてしまったのだが、ご飯だけは覚えている。そう、ここのご飯はお赤飯だと聞いていた。結願祝いのお赤飯。これを食べるのを私はとても楽しみにしていたのである。

傍らの大きな釜にたっぷりのお赤飯が盛られている。これだこれだ。お腹も減っていた私は、嬉しくなってお茶碗にてんこ盛りに盛り付けた。が、さすがにこれは人目にみっともない。そう思って半分ほどお釜に戻す。
それを見ていたかもしれない女将さんらしき女性の一言。

「何杯でもおかわりしていいからね。」

女性と目を合わせ、「あ、すみません。」と照れ笑い。いそいそとテーブル席に戻ってビールを注文。そしてカンパ〜イ!。
対面の男性はおへんろさんではなかったのだが、私の結願祝いに付き合ってくれ、一緒に乾杯してくれた。ありがとう、おじさん。

そしていただきますと手を合わせ、他のおかずには目もくれず真っ先に赤飯を口にした。ウム、ムシャムシャ、うん、美味い。ムシャムシャ、ムシャムシャ。

当然のごとくおかわりに向かう。そしてお赤飯を盛りながら女性に尋ねた。

「ホンマに毎日お赤飯、炊いてはるんですね。」
「そうよ。毎日ね。」
「でも、逆打ちしはる人とかも食べはるんですよねぇ。結願祝いやのに・・・。」
「まぁそれは出発祝いってことでネ。」
「あ〜、なるほどぉ。」

モノは言いようである。妙に納得してしまった。

その後も対面の男性と和やかに会話しながら箸を進める。そしてふと男性の背後に、日の丸のブレザーを着た女性と小泉総理大臣(当時)のツーショット写真が置いてあるのが目に入った。

「あれ?その写真は・・?」
「あぁ、この子はこの宿のお孫さんらしいよ。」 男性がそう答えてくれた。
「あ、そやそや、なんかそんな話、聞いたことありますワ。そうやそうや。」

私は色めきたった。写真に写っていたのは、全日本女子ソフトボールの乾絵美選手。北京オリンピックの金メダリストである。へぇ〜、ホンマにそうやったんやぁ。別に疑っていたわけではないのだが、真実だとわかって改めてう〜んと唸ってしまった。

そして宿の女将さんらしき女性のほうを見る。この人のお孫さん?、、、にしては、若すぎる。おばあちゃんには見えない女性である。ってことは、この女性は女将さんじゃないのか。

そして女性に尋ねた。

「今日は女将さんは、、、?」
「えぇ、今日はちょっと出かけててね。」
「そうですか。でも女将さんも自慢のお孫さんがいらっしゃって幸せですねぇ。」
「・・・え・・・えぇ・・・」
「なんちゅうてもオリンピックの金メダリストですもんねぇ。」
「・・・えぇ・・・まぁ・・・」

女性は遠慮気味に続けてこう答えた。

「あのぅ、その子、、、、私の娘なんですけど、、、。」

「え、、えぇーーー!」 私と男性は同時に叫んだ。

ってことは、あなたは乾選手のお母さん!。そうでしたか、そうでしたか。これまた失礼いたしました。私は肩をすぼめてお母さんに頭を下げた。

そのときけっこう酔っぱらっていた私である。それから私はグラスを持ち上げ、お母さんに向かって「金メダリストのお母さんにカンパーイ!」と叫んで一気にビールをのどの奥へ流し込んだ。口を手で押さえて微笑むお母さん。

いやぁなんかわからんけど、気分がいい。楽しい!。そんな賑やかな席へご夫婦のおへんろさん(Sさん夫婦)がやってきた。

「なんか盛り上がってますねぇ。」とSさんのご主人。
「えぇ、もう大変ですよ。結願するは、金メダル取るはでねぇ、もう。」と酔っ払いの私。
「私らは明日朝に結願する予定なんです。」
「そうですか。ほな前祝いにいっぱいいきましょう!。」

その夜の宿泊客は、年配の男性と私、そしてSさん夫婦の4人だった。そして改めて4人で乾杯。互いに初対面のはずなのだが、思い切り意気投合して会話も弾む。当然にビールも進む。

Sさんが話す。

「知ってます? お四国のお寺って儲かるんですよ。」
「へぇ〜、どれぐらい儲かるんですか?」
「一番儲かってないところでも、、、年収○億ですよ。」
「お、、億、ですか!」
「儲かってるところだと、桁がひとつ違うらしいです。○通寺とか□山寺とかはね。」
「ハァ〜、、、」 ため息をつく私。

おへんろさんの数は、年間で数十万人にも及ぶという。仮に30万人として、納経料(300円)だけでも、30万×300円で9,000万円!。ほかに本堂や大師堂に納めるお賽銭やいろんなグッズの売り上げもあるだろうし、、、。あながち『億』という話もまやかしではないように思った。

そんなこんなで祝宴はけっこう遅くまで続き、結願の夜はまことに和やかに更けていったのであった。

posted by こうへい at 19:07| Comment(2) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
2年5ヵ月前の遍路日記ですか? 毎日が長文だったのでおかしい?と

思っていましたが、納得しました。私は歩き2回結願していますが、八十八窪

さんに1度泊めて頂きました。食事内容は私のブログにアップしていますよ!

翌日 早朝に宿を出て与田寺、東海寺を打ち1番さんに着いたのは16時55分でした。
懐かしい思い出です。 出来れば町石道から高野山まで歩くと最高ですよ!

是非挑戦してみて下さい!「勝手気ままなおっさんの一人歩き」のブログ書いてる 博泉です。宜しくお願いします。
Posted by 博泉 at 2011年01月19日 22:33
◆博泉様
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
コメントありがとうございます。

納得していただけましたか。いやヨカッタヨカッタ。やっぱり私が現在ほぼリアルタイムで歩いていると思っている方は多いかもしれませんね。
2006年6月から歩き始め、2008年5月に86番まで打ち終えたところからブログを書き始め、その年2008年9月に結願、そして現在2011年1月に結願までの記事を書き終え、というのが一連の流れでございます。
ホントはもっと早くに書き終えるつもりでいたんですが、なかなか進みませんでね、、、。もうちょいなんで頑張ります。

ブログも拝見させていただきました。そうそう、八十窪の食事は、、、ハハハ(汗)、、そうそ、こんな感じでした(大汗)、、、うんうん、覚えてますよ、えぇ、、(滝のように流れる汗)、、、。

わかりました。町石道、必ず歩いてみたいと思う、、、んじゃなく、必ず歩きます。

ミナミさんも博泉さんもお勧め情報をありがとうございました。
Posted by こうへい at 2011年01月20日 22:57
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