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2010年12月21日

四国へんろ【191】 結願へのカウントダウン Final

女体山へ向け、てくてく歩き出す。やがて道は右方向へカーブし、その先に左へ入るへんろ道があった。ここでもなにやら土木工事のようなことがされていて、ユンボがゴニャゴニャと動いていた。このとき警備員さんらしきは見当たらなかったのだが、工事関係者のお兄さんだろうか、そのお兄さんが「こちらへどうぞ」と丁寧に私をへんろ道のほうへ導いてくれた。

少しして川沿いの狭いへんろ道に入る。ここを同行二人の地図では、車道をそのまま進んでいくようになっているが、私はそれに並行して川沿いに続くこのへんろ道を選んだ。

川の水もきれいで空気も澄んでいる。汗ばむ身体に吹いてくる風が心地よい。このときはホントに気持ちよかった。

左手にお社のようなものが見えた。おそらく多和神社だろうか。しばらくして川沿いの気持ちよい道が途切れ、車道のへんろ道に出た。

この辺りからだったろうか、へんろ道は登り坂となり、けっこうヒーフーしながら坂道を登っていった。またこの道においてはあまり印象に残る風景がなく、私の記憶も薄れがちである。よく覚えていない。

それからどれくらい時間が経っただろうか、かなりの坂道を登ってきて、私の目の前に広がった風景にエーッ!と思った。目の前にゴツゴツした大きな岩肌。へんろ道はこの岩肌を這うように登っていくようになっていたのだ。

、、、なんじゃこりゃー!、、、

ロッククライミングというほどのものではないだろうが、私の記憶ではここを這いつくばって登っていったような印象が残っている。

なんやねん、この道は。、、ヘーコラ、ヘーコラ、、、。ふぅ〜、ホンマに、、これが、、へんろ道なんかいな、、、ふぅ〜。、、、ヘーコラ、ヘーコラ、、、。

そしてやっと登り切った先に平坦なスペースと右手の奥には何やら記念碑のようなものが立っていた。ここが女体山の頂上なのか。いやでもなんか違うような。山頂ならそれとわかる標識みたいなものが立っているはずだ。が、それが見当たらない。

立っていた記念碑にはなんという文字が刻まれていただろうか。覚えていない。ただここが女体山の山頂だと示すような文字が刻まれていたような記憶はないのだ。

ちょっと奥へ進んでみると、ここから先は下り坂になっていた。やはりここは山頂なのだろう。そう思って取り敢えず小休止を入れることにした。

展望スペースのようなところまで戻ってきて辺りを見渡す。このとき、頭上の空は晴れていたのだが、見渡す周辺はドンヨリとモヤっていて、眼下には何も見えなかった。

(オイオイ、せっかくシンドイ思いをして登ってきたのにそりゃないよ〜っ!)

がっかりしながらも、モヤった隙間から何か見えないか、身体を揺らしたり伸ばしたりしながら必死に見入る。しかしやはり何も見えない。見えないよ〜。、、、ハァ、ガックリ、、、。つまんねぇ〜の、、、、。

女体山から見下ろす風景はさぞ素晴らしいんだろうな。、、、とかなり楽しみにしていたのだが、とんだ期待はずれにまたガックリと首をうなだれた。

いくら下を覗いても何も見えない。もういいや。仕方がない。もう行こ、、、。私は小休止もそこそこにトボトボと山道を下り始めた。

さてここからの下り坂であるが、土佐のまったてや84番屋島寺からの下りに負けず劣らずの急傾斜が続いていた。一歩一歩踏み出すたびにドスンドスンとかなりの衝撃を膝に感じる。10歩ぐらい下りては小休止。また10歩ぐらい下りては小休止、を繰り返す。ヒヤ〜ッ、こりゃキツイぞ。

登り以上のキツさを感じながら、必死に坂道を下っていく。ヒーヒーフーフー、ヒーヒーフーフー。

やがてふとお堂らしき建物の屋根が眼下に見えた。おっ!あれは、、?、。立ち止まり、その屋根を見入る。ほぼ真上から屋根を見下ろしているように見えた。もしかして、あれが大窪寺、、?、。88番大窪寺なのか。

いよいよ結願か。そう思うと胸がワクワクしてきた。しかし下り坂の衝撃で両膝はかなり笑っている。ワクワク感とヘナヘナ感の混じった何とも言いようのない思いに包まれながら、私はそれからも必死の形相で坂道を下っていった。

ヒーヒーハーハー、ヒーヒーハーハー、、、。徐々にお堂が近づいてくる。もう少しだ。頑張れ。頑張れ。ヒーヒーハーハー、ヒーヒーハーハー、、、。

最後の坂を下りきった。そして境内らしき敷地の中へなだれ込む。

ハァ〜、、ハァ〜、、。こ、ここは、?、。着いた、、。着いたのか。大窪寺に、、、、着いたのか、、?。

私は目を見開き、口もポッカリ開いたまま、右へ左へとゆっくり周囲を見渡した。ハレレ? 誰もいないぞ。ここはどこ、、?

またゆっくり右を向き、そして左を向く。するとそのとき左手のお堂のそばにひとりの白装束のおへんろさんの姿が見えた。それを見てゴクリと唾を飲み込む。

キ、、、キター、、、来たんだ、、、ついに、、、。このときやっと私は確信した。

四国霊場第88番札所。結願の寺、大窪寺。
その到着は、2008年9月13日(土) 16時30分のことだった。
posted by こうへい at 00:50| Comment(12) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
結願おめでとうございます、て、だいぶ前のことやんね。

女体山の最後の登りの岩壁は、忘れようとして思い出せません。
金剛杖を背に刺して忍者のような格好で登りました。

後ろを振り返ることなく、修行者は黙々と登っていく。
こうへいさんの姿が想像できます。



Posted by まねき猫 at 2010年12月21日 12:27
ゴツゴツした岩肌の道があるんですね。
ここまで来ても気を緩めることができないのですか。
女性と同じく女体山の頂上もはっきりとはしていないのかな。
箱根駅伝のようなゴールが先方に見えるゴールではないですね。
大窪というからには、大きな窪地なのかも知れません。

私はまだいくつも札所を残しているので最後の札所に到着する気持ちは
なかなか想像できません。
結願おめでとうございました。
それにも増して、へんろ記録を書くこと自体更に大変な行程でしたね。
Posted by よし男 at 2010年12月21日 22:58
◆まねき猫様
金剛杖を背に刺して忍者のように、、、ですか。ハハハハ。うんうんうんうん。
なかなか格好イイじゃありませんか。
このへんのニュアンス、よし男さんにはわからないでしょうねぇ(笑)

私は取り敢えず右手に金剛杖をつかんだまま、つまりは右手はグーのままで岩肌を登りましたよ。
ハッキリ言って格好よく、、、はないですナ。

>忘れようとして思い出せません。
ツッこむつもりはあんまないんですけど、これは、?、いったいどういう意味でっしゃろ? 
単にうしろのほうが「忘れられません」の間違い、、かな、?、。
Posted by こうへい at 2010年12月21日 23:25
◆よし男様
女体山越え、楽しみにしていてください。ただ下りは要注意です。ホンマにきついですよ。
私の軽いリュックであれだけ衝撃があったんですから、よし男さんのような野宿主体の重装備ではちょっと危険な気もします。大窪寺へ着くころには両膝が大爆笑してるんじゃないでしょうか。(笑)

>それにも増して、へんろ記録を書くこと自体更に大変な行程でしたね。

そうですねぇ。大変と言えば大変だったかも。でも楽しみながら書いてましたよ。
やっと88番まで辿り着き、私の歩きへんろ記もこれにて終了となります。
長らくお付き合いくださいまして、誠にありがとうございました。



、、、、というのは大ウソでして、まだ続きがございます。

だって記事ではまだ大窪寺に着いたというだけで、参拝してませんから、ハイ。それを終えてこそ「結願」でございますよってに。


Posted by こうへい at 2010年12月21日 23:43
忘れようとして思い出せない。
唄子・啓介(京唄子・鳳啓介)の漫才で啓介がよく言う(言うてた)ギャグです。

年代が違うから分からへんのかなぁ・・







Posted by まねき猫 at 2010年12月22日 15:13
◆まねき猫様
唄子・啓介はリアルタイムで見たことありますよ。
しかし、、、そうでしたか。そのギャグは知りませんでした。

ま、いちおう私は若いなァってことでお願いします。
なんせ「お兄ちゃん」ってずっと呼ばれてましたから。
Posted by こうへい at 2010年12月22日 21:42
オオトリケイスケに激しく反応する朝。おはようございます。
今、遅れてやってきた幕末ブームなワタシ。
そんなこんなで読んでる本の中に同じ名前を発見した時に頭に浮かんだのが、あのカッパ頭でした。ま、そんな思考回路です、ハイ(^^ゞ

なんやかんや言いながら、「つづく…」で引っ張る手法ですな?
でも、結願って意外とあっけないものだと聞きますが、そうなのかしら?
Posted by はりQ at 2010年12月23日 09:27
◆はりQ様
昨日はもちつき帰りのグデグデの酔っ払い&バタンキュー状態でした。ハハハ、でも楽しかったなぁ。
来たかったんでっしゃろ。けどね、会社の行事なんでね、ハイ、、。

私の場合、結願はあっけなかったような、あっけなくなかったような、、、、。
そのへんはよくわかりません。どちらでもあるような・・・。どちらでもないような・・・。
う〜ん、やっぱりわからーん。


Posted by こうへい at 2010年12月24日 22:58
予定していた年末年始のお遍路は都合により中止しました。

今日からしばらくPCから離れますので、
その間に続編をアップされた場合は見ることがが出来ません。

自分のブログも次のネタを繰っておきます。

こうへいさん、はりQさん、よし男さん
よいお年を召して、もとい、お迎えください。


Posted by まねき猫 at 2010年12月29日 13:27
◆まねき猫様
あらら、中止ですか。でも今年の冬は寒そうで、雪の影響もかなりありそうですしね。
そんな中、年越しへんろへ出かけられたはりQさんのことも心配です。

どうぞ、良きお年をお召しくださいませ(笑)。
Posted by こうへい at 2010年12月30日 13:53
 女体山こそ、越え終えけれど、
 完遂果たせず遍路記は
 年(とし)を越さむか三十日(みそか)にて
 寒波の来るらむ年の暮れ
     (寺[ジ]足らず)

では、よいお年をお迎え下さい!
Posted by よし男 at 2010年12月30日 20:42
◆よし男様
あー、お返事遅れてすみません。年末年始からちょいとバタバタしてまして・・・。

新年明けました。良きお年を迎えられましたか?
昨年末に宮崎様が亡くなられて、すぐにおめでとうございますというにはチョットはばかられるかなぁという気もしますので、ここは取り合えず寒中お見舞い申し上げますということでよろしくお願いいたします。

次の週末3連休にはブログ更新したいと思ってますので、少々お待ちくださいませ。
Posted by こうへい at 2011年01月07日 00:28
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