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2010年10月24日

四国へんろ【183】 疑惑のシール

アスファルト舗装されたきれいな坂道を懸命に登る。ヒーヒーハーハー、ヒーヒーハーハー。

・・・と、こんな感じで登ったはずだが、残念なことにこの場面をほとんど覚えていない。さらに85番八栗寺に着いたこと、境内の風景、参拝・納経した場面の記憶も飛んでいる。

覚えているのは、県道145号線を下ってきて二ツ池親水公園付近まできたときのこと。

突き当たりの正面のガードレールに道案内の赤いシールが貼ってあった。そのシールはここを左折するように示している。

「なるほど。ここを左か。ふんふん。、、ん?ちょっと待てよ。ここを左?。右じゃないのか?」

同行二人の地図を取り出し、確かめてみた。地図での歩きルートは、やはりこの地点を右折するようになっていた。

どういうことだ。地図と違うじゃないか。改めて赤いシールをマジマジと見つめる。が、よく見るとこのとき貼られていたものは、これまで何度も目にしてきた赤いシールとは若干デザインが異なっていた。

このシールは本物か?それとも偽物?。いったいどっちへ行けばいいんだ?。

地図とシールを何度も見返しながら、どちらへ行こうかしばらく悩んでいた。そこへ一台の乗用車が近寄ってきて私のすぐ横に停車した。

「こんにちは!」

女性の声が聞こえた。振り向くと、若くて美しい女性がハンドルを握り、優しく微笑んでいた。

「どちらまで行くんですか?」
「え?あ、ハイ、志度寺までです。」
「道がわからないんですか?」
「え、えぇ、まぁ・・・」
「よかったらお送りしましょうか?」
「えっ!いやそんな、歩いていきますので、、、ありがとうございます。」

私はとっさにそう答えて、女性に頭を下げた。

「そうですか。じゃ、お気をつけて」

女性はニッコリ微笑んで走り去っていった。

しばらくボンヤリとその女性の車を見送った。ハァ、しかし美人やったなぁ。あ〜、せっかくの心遣いを、、、しかもあんなきれいな人やったのに、、、、。あ〜あ、惜しいことしたかもなぁ・・・。

ちょっと後悔しながらも、いや自分は歩きへんろなんだと必死に言い聞かせた。

さていつまでもここでウロウロしてる場合じゃないぞ。行かなければ。さぁどっちへ行く?
シールの示す方向にはまたシールがあるんだろう。ヨシッこっち行こ!。

ということで、私はシールに従って左折していった。そしてのどかな住宅街のなかをてくてく歩いていく。しかし予想に反してそれから道案内の赤いシールはすっかり見かけなくなってしまった。

おいおい、どないなっとんねん。とボヤキながら地図を見入る。が、どうも地図にはこのへんの細かい道までは記されていないようだ。途中地元の人2、3人に道を訊ねながらなんとか歩を進めていく。

途中、左手にとある神社があった。鹽竈神社とある。これも地図に記されていない。がしかし、なんて読むんだこれは。難しい漢字だなぁ。
ふと見ると、鳥居の近くにひとりの若者がいたので尋ねてみたが、彼も「何て読むんでしょうねぇ。」と首をかしげていた。

あとで調べてわかったが、アレで「しおがま神社」と読むらしい。(読まれへんっちゅうねん!)

住宅街を抜けて道は突き当たった。地図を見るがやはりこのへんも詳しく記されておらず、ここがどの地点なのかわからなかった。

う〜ん、どっちへ行けばいいんだろう。左手に海があるようだ。まぁ海沿いに行けば迷うこともないだろうと、私は道を左に折れていった。

そこへひとりの地元のおばさんを見かけたので道を訊ねると、おばさんは「表通りはこっちと違うよ。あっち。」と反対方向を指差した。そして私は引き返し、その後琴電の踏切を渡ってなんとかかんとか表通りの国道11号線に出ることができた。

ふぅ、やっとかぁ。あの最初の分岐点でややこしいシールがなければ、すんなりここまで来れただろうに。ホンマにあのシールのやつめとぶつぶつボヤく。

が、あの分岐点からここまで歩いてきた途中に昔ながらの古いへんろ石が2つほどあったのを覚えている。ということは、もともとは今来た道が本来のへんろ道なのかもしれないと思った。

だとしたら、あのシールには感謝しなければ・・・。ありがとう。ありがとう。


posted by こうへい at 01:03| Comment(6) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
1つ前の記事で
>すびばせんね
とは、こうへいさんも蓄能症なんですか!? 私もそうなんです。能力を貯め込んでもったいない限りです。
美人に声を掛けられた? 車に乗せてもらっていたら歩き遍路として一生悔いるでしょう!
地元の人は同行二人地図ではなく、いつもお遍路さんが歩いている道を正道と思っているのかも知れませんよ。また同行二人地図は聖書ではないので、間違いもあると覚悟しなければなりません。
「鹽竈神社」との表示。歴史があるから、敢て古い字を使うのでしょう。神社としては譲れない点かな? 
通行人としては振り仮名も欲しいです。
Posted by よし男 at 2010年10月25日 01:16
◆よし男様
蓄能症??、、ちょっと漢字が違うような、、、でもコレわざと、ですな。
ちなみに私、貯め込むほどの能力は持っておりませんです。
しかし人間は普段、自分の持っている30%の力しか発揮できないそうですね。

>美人に声を掛けられた? 車に乗せてもらっていたら歩き遍路として一生悔いるでしょう!
コレなんですけどねぇ、実は私、これまでに2度ほど車に乗っけてもらったことがあるんですよ。だから100%歩き通したとは実は言えない状況でして、このとき乗せてもらってもそれほど悔いることもなかったような気がしております。

さて私が車に乗っけてもらったところはどこでしょう。これまでの本文のどこかに書いてありますよ。(ムフフフ) (^/^)
Posted by こうへい at 2010年10月25日 22:17
>さて私が車に乗っけてもらったところはどこでしょう。
さかのぼってこの「きがくぶろぐ」を読むなんてキツです。
しかし歩きに固執して遭難とか夜空の下で野ざらし宿は避けるべきですね。
最近出没するクマも腹すかして襲ってくるやも知れないし。

思いなおして『こうへい 車で 遍路  きがくぶろぐ』でググると、あったぁ!
熊、いや久万高原で旅館から44番大宝寺へ行く道ですね!
いやあ、私の次回の歩きは45番岩屋寺から再開ですから、JR久万高原駅からタクシーを使うことになります。タクシーで通る道を戻るのは面白くないので南回りで久万高原の幹線道路33号に戻る予定です。前回は崖崩れで通行止めでした。
Posted by よし男 at 2010年10月26日 00:46
◆よし男様
>さかのぼってこの「きがくぶろぐ」を読むなんてキツです。

そうでしょうねぇ(笑)。でもわざわざググってまで探してくださるとは思いませんでしたよ。すみません。
お詫びに私が車に乗っけてもらったことを書いた記事をご紹介しておきます。

四国へんろ【69】 地獄で仏
http://kigakublog.seesaa.net/article/111853105.html
四国へんろ【129】 女将さん、ゴメンナサイ
http://kigakublog.seesaa.net/article/123516357.html
四国へんろ【130】 突然の職務質問
http://kigakublog.seesaa.net/article/123775933.html

ということで、乗っけてもらったのは2回じゃなくて3回でしたぁ。
Posted by こうへい at 2010年10月26日 01:30
八栗寺からの道は私も覚えてないですねぇ、それほど迷いもせずすんなりと
歩いたからでしょうか、それとも屋島の下りで足が疲れて平地を歩けることが
ほっとしていたのでしょうか。

初回の歩きへんろは四国の地を踏んでからはすべて歩きました。
こだわりがあったんでしょうね。
(私の地元ではこだわりの強い人をさして、へんこつにどが付いて、どへん!といいます。
どの変態でも、どのへんろでもありません)

よし男さん、次回は岩屋寺からですか、山越えにもいい季節ですね。
確かに数年前には台風の後の崖崩れがありましたが、もう復旧してますか?
Posted by まねき猫  at 2010年10月30日 16:27
◆まねき猫様
>八栗寺からの道は私も覚えてないですねぇ

でしょ。でしょ。地図を見るとまったく迷いようのない一本道ですしね。
私もこれだけ記憶が完全に飛んでるのはここだけかもしれません。なにしろ一瞬の風景さえも覚えてないんですよねぇ。

>初回の歩きへんろは四国の地を踏んでからはすべて歩きました。

おぉこれは素晴らしい!。
私も次また歩くときは「どへん」になろうかと思っています(笑)。

ちなみに私の住んでる近辺で「どへん」という言葉は使わないなぁ。初めて聞きましたよ。

Posted by こうへい at 2010年10月31日 01:42
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