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2009年09月03日

四国へんろ【143】 情けない幕切れ

しかし、マイッタ。自分がここまで歩いてきた海岸線の道は、同行二人の地図の上では、途中から欄外にあって記されていなかったのだ

歩きへんろ用のこの同行二人の地図。これをお持ちでない方にはよくわからないことだろう。それを詳しく説明すると長くなるので、ここでは避けさせていただこう。
とにかくあとで調べてみてわかったのだが、この海岸線ルートで円明寺へ向かうと、その距離は3kmどころではなく、その倍以上もあったのだ。つまり、要は私の地図の見間違い、大きな勘違いだったのである。

さて、どれくらい休んだだろうか。よくわからない。というのも、このあたりから時計に目をやる余裕さえなくしていたのか、時間的な概念がちっともないのである。

さぁ行こう。立ち上がらなければ。とにかく自分の居場所と円明寺までのだいたいの確かな距離はわかったのだ。そしてようやく重たい腰を上げた私は再びポンチョをかぶり、ザーザーと降りしきる雨の中を歩き出した。

松山運転免許センターの正面から県道を右に折れ、しばらく行くと大きな橋が見えてきた。その橋を渡っていると、前方に「サークルK」の看板が目に入った。

サークルK、、、サークルKだ。そう言えば地図上にそのコンビニのマークが確かにあった。ヨシッ、円明寺までもうすぐだ、頑張ろう。ここで再度地図を確認すればよかったものの、私はそのまま重たい足を引き摺りながらサークルKの前を通過していった。

それからしばらくして、とある交差点まで来た。円明寺へは確かあと1回交差点を右に曲がればいいだけだ。その交差点がここか。しかし円明寺はこちらみたいな標識がどこにも見当たらない。

円明寺まではもうすぐのはず。そんな道路標識や一般的な看板があってもおかしくないはず・・・。なのに、それが、、ない。キョロキョロ見渡すがどこにもない。

その交差点の近くに、美容院だったか、それらしいお店があった。そこに一台の車がやってきて、一人の女性が傘を差して下りてきた。ちょっとあの人に訊ねてみよう。

「あのぅ、すみません。」
「ハイ、、!?」
「あのぅ、円明寺のほうへ行きたいんですけど、こっちでいいんでしょうか。」
「え?、、円明寺、、?、、円明寺って、、、え〜っと、、、」

どうやらその女性は円明寺のことは知らなかったようで、、、

「あ、じゃぁ、円明寺じゃなくて、JRの伊予和気駅はどのへんですか?」
「伊予和気駅ですか? あぁ、伊予和気駅ならこっちじゃなくて、あっちのほうですよ。」

その女性は私が歩いてきた方向を指差してそう言った。唖然として振り返る。

「えぇ!マジですか!今、あっちから歩いて来たんですけど・・」
「じゃぁ通り過ぎてますねぇ。ここから向こうに行って次の交差点を、、、(以下略)、、」

その女性は丁寧に道を教えてくれた。そして女性にお礼を言い、私はまた来た道を戻り始めた。

しかしなんてこった。何回間違えりゃ気が済むんだ、ホントに、もう、、。このときは怒りやイライラを通り越して、自分が情けなくなっていた。

やがて女性に言われた交差点まで戻ってきて、ふと左を向いた。そしてそこには円明寺への方向を示すあの赤いへんろ札が立っていた。

あったーー! へんろ札だー!

何だ、そうか。ここを曲がればよかったんだ。何だ、そうかよ〜、ホントにもう、コンチクショーめ、クッソー。
しかしこの交差点をよく確認もせずノコノコ通り過ぎていってしまうとは、、、このときは、、、、ホントに、、ホントに、、ホントに自分が情けないと思った。大馬鹿やろうであった。

それから少しして、なんとかかんとか無事53番円明寺に到着。時刻は、、、覚えていない。
参拝して納経を受ける。そして私は納経所の人に道を訊ねた。


「あのぅ、伊予和気駅へはどう行けばいいんでしょうか。」


今日は本当ならJR伊予北条駅あたりまで歩くつもりだった。しかしこのときの私は、気持ち的にはここで完全にコト切れていたのである。

その後は伊予和気から松山に出て、昼過ぎのバスに乗り、帰阪の途についた。

8回目の区切り打ちはこれにて終了である。結局は前日の無理がたたった形になってしまった。あぁこんなことなら、もう一回道後温泉を堪能しておけばよかったのに、、、。

、、、ということで、私には最後に何ともホロ苦い、少々悔いの残った第8回区切り打ちであった。



posted by こうへい at 01:59| Comment(16) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私はこの円明寺近くまで行けたのに、ここを行ったりきたりしてしまいました。少し
脇道に入ったような記憶があります。 え?ここ?地図として正確ではないのではな
いか?って腹が立ったような・・・。    それにしても遍路記で、ここまで失敗したこ
とを書いた例は皆無ではないでしょうか? みなさん、なんだかんだとすんなり歩け
たようなレポートが多いです。現在は交通量もあり、人家も多いですが、昔は尋ねる
人もなく大変だったでしょうね。それに熊もいて金剛杖の熊除けの鈴も必須のものだ
ったでしょう。伊予和気駅は小さいし半分が食堂でしょう。四国の駅は小さいので目
立ちません。

      でもまあ、がんばりましたね!
Posted by よし男 at 2009年09月04日 23:29
◆よし男様
よし男さんも円明寺近辺で迷われたのですか。
、、、ヨカッタ、、お連れがいてくださって、、、(笑)

>それにしても遍路記で、ここまで失敗したことを書いた例は皆無ではないでしょうか?

私ゃ他の方のおへんろ記をそれほど読んではいませんのでよくわかりませんが、まぁどうなんでしょうねぇ。
しかし今回の区切り打ちの記事の、最後のほうのお題が、ボ〜然とか、ハァとかあぁとかが続いていて、それを見て自分で笑ってしまいました。

>でもまあ、がんばりましたね!

ありがとうございます。m(_ _)mm(_ _)mm(_ _)m
そのお言葉、嬉しゅうございます。なんだかホッとしました。

Posted by こうへい at 2009年09月05日 02:16
はじめまして、偶然ここを見つけて勝手に入らせていただきます。

私は円明寺をお参りした後に堀江駅へ向かう途中で
日が暮れて辺りは灯りもまばらで不安な気持ちの中
やっと出会った人に駅を尋ねたら
「すぐ先の広い道を右に曲がったらすぐ駅前です」
と教えていただきました。

そのまま行けども行けども広い道は現れず
適当に右に曲がるとすぐに踏切がありました。

踏切からもと来た方向を見たら
ありました、駅のホームの灯りが。

戻ってみたら、広い道ってこれ?
と嬉しくなったり、驚いたり、でした。
Posted by まねき猫 at 2009年09月05日 16:54
はじめまして、
僕も区切りで歩き遍路をしています。

僕はまだ36番青龍寺を終えたばかりですが、
こうへいさんのブログを見てとても共感を覚えています。

ろくすっぽ足も上がらないほど疲弊した体、
亡者のようになってヨタヨタ歩いているとき程、
道標が無かったり、
不安になる位の長い一本道だったり、
また、そんなときほどシャレにならない道の間違え方をしてしまったり、
思わず自分を重ねてしまいました(^_^;)

それに、
決められた期日内に最寄駅を意識し、探しながら歩かなくてはならない苦労、
とても分かります。

僕の旅にとってとても参考になります、
ちょくちょく寄らせていただきます。(*^^)v
Posted by stonemix at 2009年09月05日 22:45
◆まねき猫様
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
コメントありがとうございます。

へぇ〜、まねき猫さんも迷われたんですね。こりゃ私の大ボケだけが原因じゃないような気がしてきました。
もしかして、円明寺周辺は「謎の街」なのかも・・・。

Posted by こうへい at 2009年09月05日 22:54
◆stonemix様
これまたはじめまして。ようこそいらっしゃいました。
コメントありがとうございます。

私のブログがそんな参考になりますやら・・・(汗)。
が、そう言っていただけると何だか嬉しいような照れるような、、、。

まだ36番ですか。先はまだまだ長いですが、頑張って歩いてくださいね。
またいつでもお寄りください。今後ともよろしくお願いいたします。




Posted by こうへい at 2009年09月05日 23:03
私も、51〜52番迄は、メチャメチャ迷い、戻って、51番に戻っていました。近所の女性が声をかけて下さり、貴方の方角は、51番で良いのですか?と ビツクリ!!
イヤイヤ52番へ向かってるつもりです。が!! と云いますと、やっぱりネ!と 皆ココ間違うのヨ!! その後も 地元の方が地図を下さったり等 教えて下さいましたが、ヤット着いた思ったら53番へ着いてしまい、モービックリ!!、53〜52番へ辿り着きましたがここは往復し、気を失いそうに成る位。例の地図を見て、役に立たない地図と怒りまくってしまいました。平地で、あんなに疲れるとは、山を登るより疲れました。今でも如何してだろうと思います。
 
Posted by o.o at 2009年09月06日 01:41
これからワタシが目指そうとしている先々で艱難辛苦を味わっておられる様子。も、ものすごーくビビりますやん。
Posted by はりQ at 2009年09月06日 17:17
 はじめまして・・8回目の区切り打ち大変ご苦労様でした。
 小生貴君のプログを楽しく拝読させて頂いている15歳も年上の宮城県栗原市に住む昭和22年生まれの浪人者です。2008年3月に役所を定年退職し今年の5月に2週間程歩き遍路に挑戦しました。順打ちで3年計画で結願予定です。
 右足に障害を抱えており無理はしないようにと1日3霊場を巡る予定でしたが徳島三重、愛知、高知の方々から車のお接待を頂き35霊場清滝寺までお参りを済ませました。11月に36番霊場青龍寺から30霊場を巡拝計画で、参考にさせて頂こうと多くの方の体験記を拝読させて頂いてますがなかでも貴君のプログは大変興味をもってニンマリしながら楽しんでおります。今回円明寺参拝は大分ご苦労があったようですがその分大師様はご加護下さっていることと思います。
 昨年の5月からのプログを読みつづけそろそろご挨拶をと思い書き込みました。
 十分な若さと実行力が満ち溢れていることが文章から読み取ることが出来8回目の疲れ等ものともせず9回目参拝を計画しているものと期待しております。
 文章表現がとても上手で悪戦苦闘しながら楽しんで生きているように思え大変好感が持てます。明るいニュースが聞かれない昨今、貴君のプログを読むと一種の清涼剤となり前述したとおりニンマリとしてしまいます。
 勤務しながらの遍路で時間をとるのにご苦労かと思いますがモチベーション高揚の
心意気を持ち続けて仕事に余暇に充実した日々を過ごしプログ続けて下さい。
 
Posted by nikoniko at 2009年09月06日 18:27
太山寺から円明寺はフツー迷いません(迷ったとの投稿もありますが)。フツーと書いたのは何もこうへいさんがフツーじゃないという意味ではなく、太山寺から直接行けば県道183号線を一直線で、嫌でも円明寺に着いてしまうからです。しかしこうへいさんはスタートが違っていたのですよね。ボタンの掛け違えと云うか、次第にダメージが拡大していったようです。身体的に疲れていた上の悪天候。
しかし、逆に云えば条件の悪いときほど慎重にならなくては。
あと、「掬水へんろ館」談話室にも書いたことですが、同行二人の地図だけを頼りに歩くのは困難というか、リスクが大きいというか、部分的に表示されていて、方位が頻繁に変わるような地図は、余程勘の良い人でないと使いこなせないと思います。さらに天候の悪いとき、ポンチョから引っ張り出すのは中々できないでしょう。
Posted by ネコ at 2009年09月06日 22:21
◆o.o様
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
コメントありがとうございます。

o.oさんも迷われましたか。特に51番〜52番のルートですが、実際に迷う人が多いようですね。

>例の地図を見て、役に立たない地図と怒りまくってしまいました。

まぁまぁそうおっしゃらずに、落ち着いて落ち着いて、、、。
確かにアノ地図は方位がコロコロ変わったりして、最初はホントに使いにくかったです。が、慣れてくると、私ゃありゃホントによくできた地図だなと思うようになりました。
あの地図はまだまだ改良の余地があると思うので、今後の改訂に期待したいですね。



Posted by こうへい at 2009年09月07日 01:39
◆はりQ様
はりQさんにとってはまだまだ先の話ですが、とにかく松山市内を歩かれるときは、時間的な余裕をじゅうぶんに持って歩いてつかぁさい。
間違えなさそうで、間違うてしまう。ホンマに不思議な街なんですよ、松山は。
(でも実は、同行二人の地図に問題があるのかも・・・。)
Posted by こうへい at 2009年09月07日 01:48
◆nikoniko様
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
コメントありがとうございます。

私のブログをそんなにお褒めいただいて、恐縮しております。ホントにありがとうございます。
ちなみに次の第9回区切り打ちなんですが、すでに計画済みと言いましょうか、実践済みと言いましょうか、、、いやいや、、そのつまりは、私、昨年2008年の9月に無事結願しておりましてですね、、、ハイ。
このブログ記事は、その記録を形にして残しておこうと思って、必死に思い出しながら書いてるんでございます。
なかなか頻繁には更新できてないのですが、次回の第9回区切り打ち編をまた近々書き始めますので、もう少々お待ちくださいませ。

Posted by こうへい at 2009年09月07日 02:04
◆ネコ様
>太山寺から円明寺はフツー迷いません

ワハハハ、、、、、ですよねぇ。
あのとき海岸線を行かず、またお山を登って太山寺経由で行ってたら、円明寺へはスンナリ着いてたんでしょうねぇ。

、、って、タラレバを言っても仕方がないので、やめておきます。

まぁでも、あれだけ豪快に地図を見間違うと、もう二度と同じ轍を踏まないとは思いますけどね、、、(たぶんです、、、汗)。
Posted by こうへい at 2009年09月07日 02:26
 そうだったんですか・・それはそれはおめでとうございました。
 詳細に綴られているものでしたので同時進行とばかり思っていました。
 今「日記」拝読しました。「必死に思い出しながら書いている。」とのことです  が、それにしては随分と詳しく書いてあり、こうへいさんの「脳の活性化」と「思 考回路保持」の確実さに「さすが、お主は若いのう・・」とまた々敬服した次第で す。
  昨夜はブログ【84】土佐市役所着〜「36番青龍寺」参拝までを手元にある  「・・ひとり歩き同行二人」を開きながら行間を想像して楽しませてもらってま  す。 小生はやっと1/3霊場を終えたばかりです。「高知バス協会」発行の時刻 表冊子を買い求め、それを杖にして歩いたのですが「現在運行休止」とか「廃線」 とかが多く難儀しました。「2009・1月現在運行」と記載されていたのです  が。結局は納経所や道行く人や民家に入りこみ道順を教えてもらい歩きました。
 これからは文中にありました「72歳のスーパー健脚高齢者」の頑張りを「同行二 人」にさせていただき、またこうへいさんのブログを糧に順次歩き続けようと思っ ています。
  私を奮いたたせてくれる「きがくぶろぐ」を先達さん代わりにさせていただきま す。
  「9回目区切り打ち」のブログ楽しみにしております。
  時折お邪魔させて頂きますのでご指導の程よろしく!!
Posted by nikoniko at 2009年09月07日 12:25
◆nikoniko様
またまたそんなに褒められては、私、思わず木の上に登ってしまうやないですか。

しかし私のブログを糧にとか先達さん代わりとか、またそんなたいそうな、、、(大汗)。
特に先達さん代わりというのはちょっとお考えになったほうがよろしいかと、、、。何しろ私よく道を間違えるので、どこに連れてかれるかわかりませんよ、ホンマに。

ただ私のブログを読みながら楽しんでいただけてるようで、ホントに嬉しく思います。
ご指導と言えるほどのことなど出来かねないと思いますが、私の答えられる範囲でよければ、お答えしたいとは思っています。
右足に障害を抱えておられるということですが、今後どうか無事なへんろ行が遂行できますように、無事結願が迎えられますように、そして少しでも足の障害が軽減できますように切に願っております。
Posted by こうへい at 2009年09月08日 01:41
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