あわてて地図を開く。太山寺は、、、??、、太山寺は、、、??
見ると、地図上に太山寺から数百m手前に「山門」のマークを発見。ゲゲッ、この山門はこれのことか。なんでこんな手前に山門があるんだ。
唖然として再び山門を見上げる。そして時計を見た。16時56分だった。あと4分しかない。やべぇ〜。
が、私はそこから一目散に駆け始めた。おそらくもう間に合わない。いやギリギリ間に合うかも。、、、タタタタッ、、、、タタタタッ、、、、。
それからなんとか太山寺の境内に入り、納経所の看板を発見。右を向くとその先に納経所の扉が見えた。そしてヨレヨレになりながら、納経所にたどり着き、祈るような思いで扉に手をかけた。
(開いてくれ〜!)
ス〜〜
(あ、開いたぁ〜!)
扉の中に顔を突っ込み、中を覗き込んだ。すると、まだ納経を受けているおへんろさんがひとりいた。やったぁ、間に合ったのか。
その後、無事納経を受けて納経所を出た。あぁしかしヨカッターーー!! 間に合ったーー!! 空を見上げてふぅーっと大きな溜め息をつく。
このとき時計を見ているはずなのだが、その時間は覚えていない。おそらく納経所に飛び込んだ時点で17時はわずかに過ぎていたんじゃないかと思う。
が、私の前に納経を受けている人がひとりいた。男だったか女だったか。いやその人の前にもいたかもしれない。とにかく時間ギリギリに納経を受けている人がいてくれたおかげで、なんとか間に合ったのだ。
ハァしかしよく間に合ったものだ。特にあの手前の山門からは、もう走る力など残っていなかったはずなのに、私は自然に走り出していた。まさに火事場のクソ力とは、このことをいうのだろうか。
とにかくあとはゆっくり参拝するだけだ。あぁヨカッタ。ホントにヨカッタ。これで道後温泉をわざわざスルーした甲斐があったというものだ。
トボトボと歩き、参道に出る。さてさて本堂はどこにやら、、、。と思っていたら、目の前に急な上り坂が、、、。そして左手に「本堂まで500m」の文字、、、。
ゲゲッ、まだそんなに歩かなきゃならんのか!、、しかも、この上り坂、、、。アチャー、まいったなぁ、、、。
もう体力的には限界に近い。ヨレヨレの私は片手で金剛杖を支えきれず、両手で杖にもたれながら、ヨタリヨタリと長い坂道を上っていった。
そしてなんとか本堂・大師堂の参拝を終え、再び納経所近くの駐車場まで下りてきた。
あとは今日の宿に向かうだけ。その宿もココからほど近い。あぁもうすぐでゆっくりノンビリできる。早く風呂に入りたい。寝転びたい。
そう思ったときである。嫌ぁ〜な胸騒ぎを感じた。そう言えば今日の宿の小富士旅館は、、、。小富士旅館の場所は、、、。確か、太山寺の裏側だったような、、、。あぁ嫌な予感がする、、、。
再び地図を開く。そして位置を確認。見ると、小富士旅館はやはり太山寺の裏手の山を越えて下りたところにあった。
クッソー、シマッタァ〜、、、、。あのまま本堂の裏手へ向かえばいいものを、ボンヤリしていてまたこの納経所まで下りてきてしまった、、。またボー然として本堂へ続く長い上り坂を見上げる。
(あぁもう嫌だ。勘弁してくれよ。もう登りたくない。体力の限界だよー。)
ほかに道はないものか。ダメもとを承知で小富士旅館に電話を入れてみた。電話に出たのは女将さんらしかった。
「すみません。いま太山寺にいるんですけど、ここからそちらに行くにはどう行けばいいんでしょうか。」
「ハイ、本堂の裏手から海側に降りてこれる道がありますから。」
「ハ、、ハァ、、、そうですか、、、。」
「フェリー乗り場が真ん前にありますので、その近くまで来ればすぐにわかると思いますよ。」
「ハァ、、、まぁ、、やっぱり、、、、、、、、そうでしょうね、、。」
「、、、えっ??、、、、???、、、」
「いやあのぅ、実は参拝して納経所のところまで下りてきてしまいまして・・・。」
「アラ〜、そうなんですか。じゃぁまた登らないと・・・。」
「、、、ハァ〜、ハハハ、、それしか道は、、ないですよねぇ、、、ハハハハ、、。」
もう笑うしかなかった。そして私は再び両手で金剛杖にもたれながら、ヨタリヨタリと長〜い坂道を登り始めたのだった。
2009年08月23日
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こととお察しします。(笑)
納経所は特別臨時列車ではないので、やっと到着したら、もうホーム
にはなく赤いテールランプが小さくどんどん遠ざかりつつあった、と
はならないですが納経人がやっと途絶えると閉めるタイミングですからね。
>このとき時計を見ているはずなのだが、その時間は覚えていない
最終列車に全力を尽くして間に合って乗車すれば後のことはとりあえず考
えなくていいです。息を整えるのが精一杯!
にしても旅館までだいぶ距離が残っていますね。これは山越えで海に出る
ルートではないですか! それも夕方??
>小富士旅館の場所は、、、。確か、太山寺の裏側だったような
これ、正しいです。しかし名古屋は大阪の隣。世界地図で見ると。(大笑)
一番風呂に入りたいときに、ああ、そのときに、そのときに、まだまだ
歩かねばならぬとは! それも上り坂! 戻ってムダ歩きしたような思い
が足を重くしそうです!
(読むほうも疲れました。ここでお茶と羊羹を!)
そりゃもう最終的に「結願」できたわけですから、それまでに遭遇した出会いや出来事すべてが、素晴らしき良き思い出になってますよ。
しかしこのときの疲れは尋常じゃなかったですね。焼山寺や神峰寺を登り切ったときよりキツかったように思いました。
ただ最後に時計は見てないかもしれませんね。あぁ17時過ぎてるぅっていった印象もないし。
あそこまで行ったら、もうどっちでもいいやって感じだったんでしょうねぇ、、、。ハァ、ホントにシンドかったです。
ハードボイルド遍路。
ワタシも読んでて奥歯にチカラが入りましたよ。
一難さってまた一難・・・。すなわち、これ、修行なのですなぁ・・・
確かに「一の門」「山門」「納経所」「本堂」とそれぞれに距離があり、しかも奥へ行くほど坂がきつくなる。そして宿が一旦降りた山の反対側だったとは・・・!
私は一巡目の大山寺は、地元のウォーキングの人にかなり手前から同道して頂き助かりました。
また、全然別の箇所ですが、微妙な方向指示で迷った所、明らかに誤った方向指示で大きく迷わされた所(二巡目では上書き修正されていた)等を思い出させて頂きました。
よし男さん同様、疲れさせてしまったようで、どうもスミマセン。
ささ、お茶と羊羹をどうぞ、、、。
>一難さってまた一難・・・。すなわち、これ、修行なのですなぁ・・・
ホンに、そうですなぁ。しかしこのあとに実はもう一難あったりして・・・。
続きは本文でお楽しみくだ、、、いやいや、お疲れくださいませ。
はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
コメントありがとうございます。
お疲れ、、、ではなく、笑っていただけたようでヨカッタです。
ささ、じゃぁココは、ビールとおつまみでもどうぞ。
(飲めないクチでしたら、すみません)
久しぶりと言わず、またこれからもちょくちょく覗いてくださいませ。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m