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2009年07月31日

四国へんろ【134】 岩屋寺への打戻り その3

やがて私もハシゴを下り、大師堂のほうへと向かった。そして参拝後、納経を済ませる。時刻は16時15分頃。

さて帰りが遅くならないうちに宿のほうへ打ち戻ろうと思いつつ、なぜか先ほどのハシゴのところが気になって、何気にも一度寄ってみた。

見上げた棚の足場には、一人の男性が下を覗き込むようにして立っていた。何だろうと思って見ていると、どうやらその男性はどうやって下りようか思案しているように見えた。

と思いきや、何を思ったのかその男性は、ハシゴのほうに足を投げ出してその場に座り込み、両足のかかとをハシゴの段にかけた。そしてナントうしろ手にハシゴをつかみながら、そのまま下り出したのだった。

(えぇーー! そりゃアブナイよー!)

その男性の友人らしき男性が、下から見上げながら私が思ったことと同じ言葉を叫んだ。そして私も茫然としてその男性を見上げる。

ハシゴの角度はほぼ垂直に近い。そのハシゴを背にもたれながら、男性はゆっくりと一段づつ下りてくる。一瞬でもかかとをすべらせたら、それこそ一気に落下するだろう。が、向きを変えるにも、あのまま上の足場に戻るのも、まず無理なところである。中段近くまで下りてきたその男性の取るべき道は、もうそのままの状態で下りるしかないようだった。

ハラハラ、ドキドキ、ハラハラ、ドキドキ、、、。まったく見知らぬ人なれど、無事下りてこられるようにと祈らずにはいられなかった。そんなギリギリするような思いの中、私はその男性をじっと見続ける。

しかしナントその男性は見事にあの体勢のまま、あの急なハシゴを下りきったのだった。(スゲェー!)

はぁ〜〜、、、、。見ているほうが疲れる。私は気が抜けたように思いっ切り溜め息をついた。

その男性は心配する友人に対して平静を装っていた。だが、心中はそうとう混乱していたはずである。でなきゃ、あんな体勢で下りようなんて思わないだろう。とは言え、それにしてもよくあの体勢であの急なハシゴを下りきったものである。別の意味で「アッパレ!」を差し上げたいと思った。

さて今日の宿へ打戻るルートとして、古岩屋方面を通って行こうかと、私は岩屋寺の駐車場があるほうへ坂道を下りていった。ただこの下り坂であるが、なんだか異様に長く感じた。そうとうに下っているのだ。

あとでわかったのであるが、この岩屋寺とふもとの駐車場との標高差はナント200m以上もあったのだ。こりゃ車遍路をしている人であれ、岩屋寺へはこの長〜い坂道を歩いて登っていかなければならない。車遍路さんにとって、岩屋寺への道は一種の「へんろころがし」のように思えた。

やがて駐車場まで下りつくと、前方に川と車道が見えた。が、へんろみちはすぐ左手に向かい、山すそに沿って進んでいくようになっていた。その脇道をてくてく進んでいく。

この古岩屋近辺の風景であるが、両サイドに見える山肌の岩に大きな割れ目がいくつも見えたのがとても印象的だった。なんだか風景画の中を歩いているようなそんな気分だった。

やがて県道12号線に合流し、少しして再び山すそのへんろ道に入る。しばらく行くと、八丁坂の登り口まで来た。あぁここで昼メシ食ったよなぁと思い出しながら、取り敢えず小休止。そう言やぁ、あの妙なカップルはどうしただろう。実はまだそのへんをウロウロしてたら面白かったのだが、さすがにそれはないようだった。

さてここからは、大宝寺から来た道をひたすら打ち戻るだけである。日も少し暮れてきたようだ。さて急ごうか。

大宝寺への打戻りルートを再び歩き始める。そして峠御堂トンネルの手前まで休憩なしに一気に戻ってきた。左手には大宝寺へ向かう急な上り坂が見える。そうそう、大宝寺からこの急な坂道を下りてきたのだった。

明るければ、またこの坂道を登っていったかもしれないが、夕暮れも近づき、ここまでで足腰にもそうとうきているのを感じていた私には、この坂道をまた登っていこうという気力が湧いてこなかった。

再び目の前の峠御堂トンネルを見つめる。その長さは600m以上あった。が、トンネル内は下り坂。一気に下っていけば、そこは久万高原町だ。宿までもう少しのところに出られる。息苦しいのは仕方ないが、このままトンネル内を下っていこうか。早く宿にも着きたいしなぁ、、、。

ということで、私は下り坂を利用してこのトンネル内を小走りで一気に駆け下りていった。

やがて今日の宿である「ガーデンタイム」に無事到着。時刻は18時30分頃。預けていたリュックを受け取り、部屋へと上がる。そしてひとっ風呂浴びて、夕食に下のレストランへ下りていった。

ハァ、、、、しかし今日はちょっと疲れたなぁ、、、。テーブル席につくや、ぐったりと首を前にうなだれる。するとそこへ「お疲れ様でした〜」という明るい声が耳に入った。見ると、今朝、私をフロントで出迎えてくれた20歳前後の可愛い女の子が私の夕食をテーブルまで運んできてくれたのだった。その笑顔を見て、ホッと心が和む。

その際、彼女といろいろ言葉を交わした情景は記憶にあるのだが、その内容がどうも思い出せない。う〜ん、、、これまた残念なことであった。



posted by こうへい at 01:21| Comment(10) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ハシゴの上からの景色が見えそうです! 左はぐい〜んと落ち込んで!

手摺りが欄干としてハシゴの両側に付いていれば、前向きの降り方も問題ないでしょうね。
そうでないと手を、腕を後に回すことになるので不安定です。それにハシゴ下からの高さ
がいつも見えるから怖いですね。このハシゴ、本当に垂直に近いです。修行僧は、一旦
上に上がるとハシゴを外してもらったのでしょう。腹を決めて修業に集中する覚悟で。
(でもトイレはどうしたかな?)
そうですね、タクシーで来た駐車場から登るとき、札所はけっこう上にあるなあ、しかし
タクシーでチョンボしたんだから、このくらい登らなくっちゃと思いました。
駐車場から川を挟んでいても向こう岸に車道があると心強いですね。しかし昔はそんな
ものはなかった。まさに深山の寂しいへんろ道。
古岩屋荘は泊まってみたい外観でした!
Posted by よし男 at 2009年08月01日 01:14
◆よし男様
どうですか。すごい下りかただったでしょ?、、、って、実は予想されてましたかねぇ、、、。

古岩屋荘ってどんな外観だったかなぁ・・・。前を通って「あぁ、これが古岩屋荘か」って思ったのは覚えてるんですけど・・・。
Posted by こうへい at 2009年08月01日 21:59
予想はしていませんでした。予想した、いや妄想したのは、
ネ、ネコのように頭から先に・・・・。まさかね!
古岩屋荘は、Googleの画像検索で出てきますよ。
Posted by よし男 at 2009年08月02日 01:25
いったいどんなところなのよ?
と、ググってみたらば、あなおとろしや…
これを垂直と言わずして何を垂直と言うのか?神峰寺を土佐のまっ縦と呼ぶならば、これは正真正銘のまっ縦やないですかッ!

さらには、修行僧はハシゴを外す…という一文がありますが、このハシゴは立てかけてあるだけのハシゴなんでしょうか?こ、コワい…コワすぎですっ。
ウソナキの練習をしておりましたが、それどころじゃないですやん!

で、古岩屋荘も検索してみました。いいお風呂ですねー。ぜひ泊まってみたいです。って、ずいぶん先の話ですけど…
Posted by はりQ at 2009年08月02日 20:19
◆よし男様
>ネ、ネコのように頭から先に・・・・。まさかね!

さすがにそこまでは、、、ですナ。
でも中国雑技団の人間なら、逆立ちして下りてこれるかも。(笑)
古岩屋荘ですが、画像検索しました。うんうん、確かこんな感じの建物でしたね。そう言えば駐車場がけっこう広かった印象がありますね。
Posted by こうへい at 2009年08月02日 22:23
◆はりQ様
>ウソナキの練習をしておりましたが、それどころじゃないですやん!

でっしゃろ〜。つまりはウソナキの練習せんでも、ホンナキできるっちゅうことですワ。
でも大丈夫! か弱きはりQさんを助けてくれるスーパーイケメンさんがきっと現れますよ。o(^-^)o

ただあのハシゴは立てかけてあるだけかどうか、、、う〜ん、、。一般の人が自由に上り下りできるわけですから、安全を考えてしっかり固定はされてると思うんですけどねぇ。
Posted by こうへい at 2009年08月02日 22:43
(性懲りもなくコメントを繰り返します。)
>ただあのハシゴは立てかけてあるだけかどうか、、、
固定しているでしょう、もちろん!
って実は私も見た目では確信がなかったし、雨降る中で、
リュックを背負って登れば途中で体がふわ〜と後に浮いて、
オトロシイことになりそうで、参拝客も少なく、おみやげ
屋さんも閉まっていて荷物を預けることもできず・・・・
(なんか、登らなかった理由がどんどん出て来るなあ!)
Posted by よし男 at 2009年08月03日 00:17
◆よし男様
そりゃリュックを背負ってあの垂直なハシゴは危な過ぎますがな。
でもリュックは何もどこかに預けずとも、本堂の軒下あたりに置いておけばよかったんじゃないですか。
そう言えば私はリュックはどこに置いて上ったんだろう、、??、、よく覚えてません。たぶん、そのへんです。(^o^:;)
まぁ雨も降っていたようですし、上らなくて正解ですね。でもそのとき上に上っていた人っていたんですかね。雨の日は上らないようにっていうお寺側の注意書きも特になかった気がしますけど・・・。
Posted by こうへい at 2009年08月04日 02:36
昇って上っていた人はいませんでした。
昇らなかった理由をまた思い出しました。
  昇っていいところかどうか、不明でした。(これで決まり!)
Posted by よし男 at 2009年08月04日 03:21
◆よし男様
やはり、そうでしたか。雨も降ってたことですしね。
同じ状況に私が出くわしたならば、私も上っていなかったと思いますよ。

今度晴れたときに行かれたら、ぜひ上ってみてください。
でもホンナキしないでくださいね。(笑)
Posted by こうへい at 2009年08月04日 22:11
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