☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2009年07月21日

四国へんろ【131】 鴇田峠を越えて

時刻は6時を過ぎたところだったろうか、とある神社の前に来た。三嶋神社だった。その前の道をはさんで自販機があり、ペットボトルを1本買って腰掛けられる石垣に座って小休止を入れた。

その後もひとり黙々と歩き続ける。さて、この途中のどこでだったかは覚えていないが、朝食のおにぎり弁当を食べつつ、当日の宿の予約も入れた。山道の途中ではあったが、確かにケータイが通じたのである。これには助かった。

最初に電話したのは「おもご旅館」。この宿は、作家の家田荘子さんが最近おへんろに来て泊まったという記事をとある雑誌で見て、感じが良さそうだったので是非泊まりたいなと思った宿だった。しかしココは満室でダメとのことで、ガックリ肩を落とす。次の「笛ケ滝」に電話をかけるがココも満室。やや焦ったが、その次の「ガーデンタイム」でなんとか宿泊OKの返事がもらえ、ホッと胸をなでおろす。

鴇田峠(ひわたとうげ)へと続くへんろ道をてくてく歩く。峠の標高は790m。しかしそれほどキツイと感じた登りはなく、足取りも快調に登っていった。やがて鴇田峠を越え、今度は一気に下っていく。そして久万高原町まで下りてきたのが、9時30分頃だった。

町の中心地を国道33号線が走っている。ここから44番大宝寺は、国道を横切ってまっすぐに、1.5kmほど進んだところにある。しかしここで私は直接大宝寺には向かわず、道を右に折れて、国道沿いに歩きだした。そう、宿にリュックを置かせてもらうためだった。そうすることで、身軽な格好で44番大宝寺、そして45番岩屋寺を打てるのである。

久万高原町の役場前を通り過ぎると、前方に今日の宿である「ガーデンタイム」の看板が見えてきた。ほどなくして無事到着。時刻は10時前。
ガーデンタイムはおへんろ宿という印象ではなく、なんとも可愛い感じのするプチホテルだった。入口を入って中に声をかけると、「ハーイ!」という可愛い女の子の声。そして20歳前後ぐらいのこれまた可愛い女の子がフロントに出てきた。思わずニンマリ。そしてリュックを預かってもらい、

「すみません。この近くにコンビニはありますか?」
「あ、ハイ、あることはあるんですけど、ちょっと離れてて・・・。」
「そうですか。、、、でも、どの辺ですか?」
「えぇ、、あのぅ、、もしかして、お昼ごはんを買いに、、、ですか?」
「えぇ、そうです。」
「それなら近くにホカ弁屋さんがありますから。」
「あ、そうなんですか。そのほうがイイなぁ。」

彼女はニッコリ微笑んで、その場所を教えてくれた。そして宿を出ると、すぐ近くにホカ弁屋が見えた。彼女によると、この宿から大宝寺・岩屋寺へ向かうおへんろさんは、そのほとんどがこのホカ弁屋で昼食を調達していくのだという。

ホカ弁屋に入ると、ひとり先客が待っていた。若い男性だった。隣にリュックを置いていたが、白衣は着ていない、金剛杖も菅笠も持ってない。どうもおへんろさんではないように見えた。

私は取り敢えず唐揚げ弁当の注文を入れ、その若者から3つ、4つ離れたイスに腰を下ろした。そして2人して弁当が出来上がるのを待つのだが、やけにその若者がソワソワして、何度も私のほうをうかがっているのが横目に感じ取れた。

妙に気になったので、私は若者のほうに顔を向けると、若者も私のほうを向いて、照れくさそうな感じで会釈をした。

そして少し話してみると、どうやらその若者も実はおへんろさんだったようで、今朝早くに45番岩屋寺を打ってきて、これから46番浄瑠璃寺に向かうところだという。
残念ながら話した内容で覚えているのはそれぐらいである。まぁ話し出してすぐぐらいにその若者の弁当が出来上がってきたので、大した話もしていないのだが・・・。

ただ、その若者がやけに緊張気味でガチガチな感じだったのが、なんだかおかしかった。私に対して何をそんなに緊張していたのだろうか。よくわからないが、何とも言えない初々しさが好印象な若者だった。

そのあとすぐに私の弁当も出来上がったところで、若者は先に出て行った。そして私も弁当を受け取り、ホカ弁屋を出た。はるか前方に若者のうしろ姿が見える。その背中にエールを送りつつ、私は大宝寺へ向けてのへんろ道を右に折れていったのだった。




posted by こうへい at 02:27| Comment(6) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ここ久万高原町は、秋に松山からバスで一気に来たところですが、バスが登る
にしたがい雪が多くなったので青ざめたところです。 こうへいさんの時には
どうでした?久万は四国でも寒いところらしいです。名前もちょっと怖い。久万
は熊ではないか?!少なくとも昔は熊がウジャウジャいたのではないかなあ。
久万中学校近くのバス停と、うどんの亀の井の間をぐる〜りと散歩しました。
ここは林業の町だと感じましたね。 
その青年は浄瑠璃寺までの距離を思い緊張していたのではないでしょうか?
Posted by よし男 at 2009年07月22日 22:18
◆よし男様
へぇ〜っ、秋なのに雪が多かったんですか。私のときはGWの真っ最中でしたけど、雪景色なんていっさい見ませんでしたよ。

>久万は四国でも寒いところらしいです。名前もちょっと怖い。久万
は熊ではないか?!少なくとも昔は熊がウジャウジャいたのではないかなあ。

またまたよし男さんの妄想が始まりましたかね。(笑)
しかし、久万を熊とはねぇ。さてその語源はどうなんでしょう・・・??。

>その青年は浄瑠璃寺までの距離を思い緊張していたのではないでしょうか?

浄瑠璃寺まではあそこから20kmちょっとですからね。そんなことはないと思うんですけど、、、、。
いまだによくわかりません。もしかして対人恐怖症だったりして、、、。
歩く方向がいっしょだったら、ホントはかけ連れしてみたかったんですけどね。なんだかオモシロそうな、かつてのA君を彷彿させるような、そんな感じでしたから。ちょっと残念だったなぁ・・・。

Posted by こうへい at 2009年07月24日 02:39
この5月、農祖峠経由では、そこに至る前に上り坂だけでなく下り坂もあり、新真弓トンネルからどんどん高原に進んでいる感じではありません。せっかく登って来たのに下るなんてもったいない、なんて思いました。地図に示されている標高は海抜でして、到着までの急峻さを示すものではないですね。久万の町33号に入る前に岩屋寺へ行く分岐点がありますが、崖崩れで通行禁止中でした。岩屋寺は大宝寺の奥の院であるのに先に岩屋寺を打つとは、との啓示でしょうか? 私は民宿「笛ヶ滝」に1時ごろ到着。予約なして部屋を取れたので感謝。ここは夜、小さなキジ鍋も出ました。部屋はワンルームマンションみたいにキッチン付で板張り。基本的にセルフサービスをするところでした。
Posted by よし男 at 2010年06月02日 22:24
◆よし男様
地図を見ると、農祖峠経由では新真弓トンネルを過ぎてからいっぺん下るようになってますね。気づかんかったぁ。それから峠越えですか。そりゃ確かにもったいない感じがしますねぇ。

笛ヶ滝はなんか良さげな感じですね。私も次は泊まってみたいです。
Posted by こうへい at 2010年06月04日 23:08
>農祖峠経由では新真弓トンネルを過ぎてからいっぺん下るようになってますね

そうなんです。途中目標が久万高原町と「高原」のイメージが強いので、歩く前はどんどん登って行くものだと思い込んでいました。この町は軽井沢のイメージを演出したいのでしょう。
Posted by よし男 at 2010年06月05日 01:36
◆よし男様
380号線から33号線に出てっていうルートもありなんでしょうね。農祖峠経由よりほんの少し長くなるかもしれませんが、そのほうがずーっと楽な行程のような気がします。
Posted by こうへい at 2010年06月06日 22:01
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。