2009年06月24日

四国へんろ【123】 ときわ旅館 到着!

今日はすでにここまで約30kmほど歩いてきている。足腰の疲れも相当に感じていた。さらにボケボケ状態で道にも迷いやすく、そんな状態でまもなく日暮れを迎える山中に分け入るのは危険、、、、、というのが私の最終判断だった。

山越えルートで行きたいのはヤマヤマだったが、ここは仕方がない。仕方がないけど、さぁ行くか!、、と私は地図を閉じ、鳥坂(とさか)隧道へ向けて歩き出した。

少しして鳥坂隧道が見えてきた。その長さは1,117m。うわぁ、1km以上もあるのか、、、。

けっこう息苦しいだろうなぁ・・・。が、行くしかない。さぁ行こう。私はタオルを口にあて、鳥坂隧道に入っていった。

しかしこのトンネルであるが、歩道がなかった。路肩幅があるにはあったのだが、人ひとりがやっと通れるぐらいしかない。そのすぐ側を車がン十kmのスピードで通り過ぎてゆくのだ。ダンプや大型バスなどが通れば、それこそギリギリだろう。

こりゃどう考えても歩行者が通るところじゃないなと思いつつ、右手に懐中電灯を持ってうしろにまわし、チラチラ振りながら、後続車に合図を送る。「ドライバーさんよ、はねんといてや、、」と願いながら・・・。

T君のように走り抜けられたらよかったが、そのときの私にそんな脚力は残っていなかった。とにかく早く出口に着きたい一心で黙々と歩き続ける。しかしやはり1kmのトンネルは長い。このときは疲れていたのかもしれないが、妙に長く感じたものだった。

そしてなんとか出口に到達。外に出て、思い切り深呼吸。スーー、ハーー、スーー、ハーー。この間、私を追い抜いていった車は2〜3台ほど。数も少なく、すべて乗用車だったので助かった。

そして外に出て空を見上げ、驚いたのは、トンネルに入る前より確実に空が暗くなっていたことだった。

やはり暮れ出すと早い。「あぁ、こりゃトンネルを選んで正解だったかもな。」 しみじみそう思った。

その後も黙々と国道56号線を歩き続けた。辺りはどんどん暗くなってくる。やがて松山自動車道の高架下を抜け、レストランやラーメン店が並ぶ一角にやってきた。辺りは一帯暗かったが、大きな看板や照明などでその一角だけがやけに明るい。取り敢えずここで小休止を入れようということで、私は明るい照明の下にへたり込んだ。時刻は17時過ぎ。

遠くにチラチラと街の灯りが見えた。あれが伊予大洲の街だろうか。そして地図を取り出し、現在地を確認。伊予大洲まで約5km。宿に着くまで18時は確実に過ぎるだろう。だが、もうあと少しだ。このまま宿まで一気に行こう。

ヨッシャーと気合を入れて立ち上がり、私は再び歩き出した。

伊予大洲の街に入る頃には、完全に夜のとばりが下りていた。やがて国道441号線を右折し、肱川にかかる橋を渡る。ときわ旅館はもうすぐそこだ。

そして18時30分を少し過ぎ、ようやくときわ旅館に到着。ふぅ〜、着いたぁ〜。

宿に入って声をかけると、若い男性が出迎えてくれた。そのさわやかな笑顔にホッと心が和む。そして男性に風呂場の位置などの説明を聞きながら、奥の部屋へ案内された。

リュックを下ろし、白衣も脱いで、畳の上で大の字になって寝転んだ。ハァ〜、疲れた。このまま眠ってしまいそうだったが、寒さを感じてガバッと起き上がる。いかんいかん、このまま眠っては、、、。風邪を引いたら元も子もない。取り敢えず風呂だということで、浴室に向かい、きれいさっぱりと汗を流した。

そして夕食の買い出しに外へ出る。宿から数百メートル先にあるローソンで、弁当と缶ビール2本につまみを少々買い込んで宿に戻った。

そして部屋に入ろうとした際、通路の奥に赤ちゃんを抱いているらしい若い女性のうしろ姿が見えた。おへんろ宿ではあまり見かけない光景である。あの人は、、、誰、、?

もしかして電話に出た女性だろうか。そう言えば、この宿のご主人(おじいちゃん)と女将さん(おばあちゃん)は、、、??

このとき私は、ときわ旅館のご主人と女将さんが若いご夫婦だったことをまったく知らずにいたのだった。

posted by こうへい at 01:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トンネル内では歩行者は絶対弱者。ぐわぁ〜ンと後から迫る大音響には思わず振
り返りますね。うとうとしている運転手、酔っている運転手などに暴走される
と、おてんとうさまを再び見られない運命が待っています。体内にアドレナリン
が奔流しまくります、と言うと大げさですが、背中がゾクゾク〜ッとします。

トンネルを出た直後の表現はいいですね。十数分後に見る変化と、都会ではなん
ということもない、照らし出された看板、照明が、少ないだけに暗い背景に目立
つ状態など。

重い荷物を背負った歩きが終わった後の疲労感は、「どこが痛いですか?」と問
われたら「こことここ」とは指せない全身的なものです。 肩全体から背筋、足、
腰、ベルトに圧迫される胸。これらの疲労が合成されたような疲労・・・・・。
それに、なんだかんだといいながら両手にも荷物を下げていると腕もだるい。
手がむくんで握れないほど指が太くなってしまう。(歩行運動に、腹筋が使われ
ると、歩くだけで小島よしお君のような割れた腹筋になるんだがなぁ)
Posted by よし男 at 2009年06月24日 21:46
◆よし男様
>トンネルを出た直後の表現はいいですね。十数分後に見る変化と、都会ではなんということもない、照らし出された看板、照明が、少ないだけに暗い背景に目立つ状態など。

これってお褒めいただいてるんでしょうか、、? だとしたら、なんだか照れますなぁ、、、。

>歩くだけで小島よしお君のような割れた腹筋になるんだがなぁ

な、な、なぜに小島よしお君なんですか、、、。実は、、、まさか、、、ご本人、、、なわけないですよねぇ、、、。(汗)
割れた腹筋と言えば、我が国日本が誇る最高のハンドボールプレーヤー・宮崎大輔くんに他なりませんゼ。
(実は私もかつてはハンドボーラーだったもので、、、)
Posted by こうへい at 2009年06月24日 22:46
トンネルは嫌だと思っても、草臥れていると仕方なく利用したりします。鳥坂隧道は三回通過しました。しかし余裕があれば鳥坂峠のしみじみした味わいも良いものです。
http://kanekoxj.fc2web.com/travel/88templ06/P4205897.JPG
峠に至る道から見る肱川方面の景観も中々です。
http://kanekoxj.fc2web.com/travel/88templ06/P4205896.JPG
Posted by ネコ at 2009年06月27日 08:47
◆ネコ様
おはようございます。ようこそいらっしゃいました。コメントありがとうございます。

そして素敵なお写真もありがとうございました。峠道も歩かれたことがあるのですね。私も時間があったらゼッタイ歩いてみたかったです。

おかげさまで峠道の気分を少しでも味わえましたよ。ありがとうございました。m(_ _)m
Posted by こうへい at 2009年06月27日 09:23
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