☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2009年06月17日

四国へんろ【120】 道引大師に祈る

T君を見送ったあと、私は42番仏木寺の仁王門をくぐった。時刻は8時30分頃。

参拝・納経を終え、再び仁王門をくぐって県道に出てきた。すぐ右手に休憩所があったので、取り敢えず一服しようかとしたところへ、「おへんろさ〜ん、どうぞ〜っ!」という元気な明るい声が耳に入った。

声がするほうを見ると、門前にある商店の女性が、みかんを持って私に手を振っていた。先ほどT君にみかんを手渡していた女性である。

この女性は、こうやっていつもおへんろさん一人一人にみかんをお接待しているのだろうか。ホントにありがたい限りである。そして私もその女性に近づき、T君と同様に深く頭を下げて、ありがたくみかんをいただいた。

再び休憩所に戻って、そのまま小休止。しばらくして、さて行くかと立ち上がろうとしたところへ、先ほど長命水のうどんをいっしょに食べた2人組の男性へんろさんが、仏木寺の参拝を終えて出てきた。そして2人も同様に、商店の女性からみかんのお接待を受けていた。

私も再度その女性にお礼を言って通り過ぎ、前を行く2人の背中を見ながら歩き出した。が、その2人の足取りはけっこう遅い。そう言えば、先ほどからずっと何やらしゃべっている。きっと仲の良い2人なのだろう。

少しして2人に追いつき、横に並んで声をかけた。

「どうも、お疲れさんです。」
「あぁ、どうも。さっきはマイッタねぇ。」
「え?、、、あぁ、うどん屋さんのことですか?、、アハハハ。」

同じ釜のメシならぬ、同じ釜のうどんを食ったということだろうか。先ほどのうどん屋のことなど話している間に意気投合してしまった感じで、しばらくその2人と談笑しながらかけ連れすることになった。

やがて左手に赤いへんろ標識が見えてきた。へんろ道は、ここから県道を離れて山道を上っていくようである。お2人から「私らは遅いから先に行ってくれ。」という言葉に促されて、私は先に山道に入っていった。

さてこの山道のことなのであるが、どんなだったろうか。実はほとんど覚えていない。一時の情景さえも思い出せないのだ。地図を見ると、けっこう山道を上ってから再び県道31号線に合流し、また再び山道に入っていったはずではあるのだが、、、、う〜ん。山道がキツかったかどうか、あの2人とどのへんで別れることになったか、、、。

ただ歯長峠に着いて、小休止しながら2人を待ったことは覚えている。しかししばらく待ったのだが、2人は来なかった。

まぁあの2人のことである。

「ヒェ〜、こりゃしんどいぜ。お〜い、ちょっと待ってくれよ〜。」
「何してんだよ。早く来いよ〜。」

、、、、みたいな感じで、エッチラオッチラ上ってきているのだろう。

しかし当日の私の予定は、伊予大洲までの40km強行軍。それを思い出して、、、、こりゃあのゆっくりな2人に付き合ってる場合じゃないな、、、、、ということで、私は結局ひとり山道を下り始めた。

一気に下って、やがてふもとの車道まで下りてきた。その後、肱川(ひじかわ)にかかる橋を渡って突き当たりを左に折れ、肱川沿いの県道29号線をてくてく歩く。

少しして、県道沿いの右手にこじんまりとしたお堂があった。道引大師とある。道引大師かぁ、、、。ここは道中の安全をお願いして、お参りしていこうか。

そしてお堂の前で静かに手を合わせる。本日の強行軍が無事でありますように。無事、伊予大洲までたどり着けますように。よろしくお導きくださいませ、道引大師様、、、。南無大師遍照金剛、、、南無大師遍照金剛、、、。

お参りしたついでにお堂の脇で小休止。そしてなぜかまたあの2人が気になって、いま来た道を振り返る。しかしそこにはそれらしい影も形も感じられなかった。

(お2人さんよ、どんだけゆっくりしてまんねん、、、、、)と思いつつ、さてさて先を急がねばと、私はリュックを背負って立ち上がり、道引大師をあとにしたのだった。




posted by こうへい at 01:09| Comment(6) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ミカンはお接待に適切なものです。四国ではミカンの栽培が多すぎて出荷しても利益が出ない状態が続いています。特に形がよくないミカンは都会向け商品としては敬遠され現地消費が多いとみました。
店先に4Kg,10Kg入りのビニール袋入りが安値で売られていて仰天します。その袋の底にあるミカンは重さでつぶれるくらいです。お二人は、歯長峠の下はトンネルであるし肱川の橋を渡らず河原を歩いた可能性もありますね。わたしも同じ川沿いなら迷うことはないだろうと、気持ちのよさそうな道を歩くことがあります。あるいは2人のうち一人が足に異常をきたしたので歩きを中止したのかも知れません。
引導大師まで来ると、西四国縦断も半ばの感がありますね。
Posted by Yamamoto at 2009年06月17日 20:23
◆Yamamoto様
よくぞ、おいでくださいました、ヤマさん、、、、って、よし男さんですよね。(笑)

みかんは私もいつだったか本文の中で書きましたけど、大量のみかんをお接待でいただきました。そうそう、28番大日寺を出てからでした。
あれも現地消費用だったかもしれません。とても自分ちでは食べ切れなくて、腐らせて捨ててしまう前におへんろさんにやっちゃえみたいな・・・。
、、、、そんなこと言ってたら、バチが当たりそうです。(汗)

>引導大師まで来ると、西四国縦断も半ばの感がありますね。

そうですね。西四国縦断というより、このおへんろ行全体がやっと半分まで来たという感じですかね。
でも私としては、マダ半分、、な感がぬぐえません。このブログを書き始めて一年ちょっと。結願まであと一年かかるのかなぁ。ふぅ〜・・・。(ため息)
Posted by こうへい at 2009年06月17日 23:24
>よくぞ、おいでくださいました、ヤマさん、、、、って、よし男さんですよね。(笑)

時々、名前を間違えてしまいます。 がははははっ
レポートとしては確かにまだ半分ですね。
しかし松山あたりから人家が多いので緊張感も少なくなるのではないでしょうか?
毎日読まないと眠れない、こうへいさんのレポートです。いつもありがとうございます。
Posted by よし男 at 2009年06月18日 02:17
◆よし男様
>毎日読まないと眠れない、こうへいさんのレポートです。いつもありがとうございます。

なんとまぁマニアックなことをおっしゃる、、、。
でも嬉しいですよ。ありがとうございます。一人でも二人でもそんな風に思ってくださる方がいらっしゃるかと思うと、ホントに嬉しいです。

私のブログにはアクセス解析なるものがついてましてね、見てみますと、一日だいたい80人ぐらいの方が毎日のようにアクセスしてくださってるみたいです。まぁ記事を更新するたびには、そのときだけ250〜260人ぐらいになったりもしますけどね。

まぁ可愛い数字なんでしょうけど、私の更新を待っててくださるかもしれない人がそれだけでもいらっしゃるかと思うと、私にとっては「頑張って書かにゃなぁ・・・」という励みになったりもしております。

ただ巷にあるおへんろブログとはなんら変わらんものですから、ハイ、、どうぞお気軽に、、、。
今後ともお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

Posted by こうへい at 2009年06月18日 22:29
1日40Kmなんて、とても私にはできないです。今回も荷物は23Kg位のようです。それにはっきりした分岐点では、へんろ道指示、四国のみち表示をカメラに収めるようにしました。その立ち止まるためのロスも全体としては大きいです。これは休憩するための無意識の行動でしょうか? 真実も休み休み言わねばね!
できれば頭にデジカメを固定し、写したいときに手元でスイッチを押す、というアイディアではどうです? 「デジカメ付き菅笠進むへんろ道」    なんてね!

歯長峠への道も大変でしたよ!急傾斜には鎖が張ってあったので助かりました。それよりも下り道が悪路中の悪路で、靴底を通して感じる鋭角の落石街道を歩いているようでした。里山に近づくと「落葉のじゅうたん道」なんて書いてあったが、ウソっぱちだい!「落葉のじゅうたん道」は岩屋寺への道で経験しましたが、そのコースでの話題としましょう!
Posted by よし男 at 2010年06月02日 13:39
◆よし男様
>1日40Kmなんて、とても私にはできないです。今回も荷物は23Kg位のようです。

そりゃ荷物の差ですよ。私のリュックなんか、何日分かのパンツとシャツ、靴下ぐらいなものなので、重さも2〜3kgぐらいだと思います。
私も23kgの荷物を背負っては、到底40kmは歩けないと思います、ハイ。(断言!)

>できれば頭にデジカメを固定し、写したいときに手元でスイッチを押す、というアイディアではどうです? 「デジカメ付き菅笠進むへんろ道」    なんてね!

いやぁいいんじゃないですか。そんな菅笠かぶったおへんろさん、見てみたいですねぇ。(笑)

>歯長峠への道も大変でしたよ!急傾斜には鎖が張ってあったので助かりました。

ハイハイ、そう言えばどこかの山道で鎖をもって急斜面をよじ登った記憶はありますよ。歯長峠だったんですねぇ。
でも他にも鎖が張ってあった山道があったような気も・・・う〜ん。
Posted by こうへい at 2010年06月03日 19:27
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