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2009年03月26日

四国へんろ【98】 足摺岬への道 その5

下之加江地区を抜け、さらに国道321号線をただ黙々と歩き続ける。しかし歩いていた当時は、ずっと西へ西へと向かっていたと思っていたのだが、今このブログを書きながら意外なことに気がついた。

四国の全体地図を見ればよくわかるのだが、このとき私はほとんど南へ南へと向かっていたのだった。それも須崎あたりからずーーっと・・・。

そう言えば、あれだけ寒くてタオルを頭からかぶり、耳当て替わりにして歩いていたのが、この下之加江地区ではタオルも脱いでいた上に、寒かったという印象がまったくなかった。

より大きな地図で確認すると、四万十大橋の上手(かみて)に位置する中村市の北緯度は約33度。本州最南端に位置する和歌山県・潮岬の北緯度が約33度30ぐらいなので、今このときは潮岬よりだいぶ南側をさらに南へ南へと歩いていたことになる。
朝からほとんど歩きづめで、身体が温まっていたこともあるだろうが、寒さをあまり感じないのは、さすが南国・高知というべきなのか、、、。

やがて「民宿 久百々」の看板が見えてきた。あぁ、ここが「民宿 久百々」か、、、と少しもの思いにふける。
というのも、ここは、ネット上の評判、それも特に名物の女将さんの評判がすこぶる良いことで有名な宿だった。当の私も「安宿」が取れなかった場合はここでと思っていたのである。

しかしここは、足摺岬から打ち戻ってくる距離として約20q弱と私的にはちょっと物足りなかった。
まぁ今回は取り合えず縁がなかったのだ。またいずれのんびりとおへんろに来ることがあれば、泊まらせていただこう。そう思いながら久百々の前を通り過ぎた。

しばらく行くと、左手に遠く広がる海岸線が目に入った。大岐(おおき)海岸である。地図によると、へんろ道はこの大岐海岸を端から端まで縦断するコースと、そのまま国道321号線を行くコースに分かれていたが、私は迷わず大岐海岸縦断コースを選んだ。

浜辺へ降りて、まっすぐに伸びる海岸線を見入る。その距離およそ1.5kmにも及ぶ長く美しい海岸線である。浜辺にはゴミひとつ落ちておらず、また潮の香りがなんとも心地よい。

夏場はたくさんの海水浴客で溢れ返っているのだろう。しかし今この時節は冬。それも大晦日である。周囲には、人影の「ひ」の字も感じられなかった。

ザザザーッとした穏やかな波音だけを耳にしながら、海岸線をてくてく歩いていく。しかしこの波音は、室戸岬のゴロゴロとした荒々しいそれとは対照的だった。

この地点は足摺岬の手前になるが、同じ太平洋に面した海なのに、どうしてこうも様相が違うのだろう。強いて言えば、室戸岬のほうは荒々しく勇猛な男の海、足摺岬のほうは優しく穏やかな女性の海といったところだろうか。

しばらく歩いて、ふとうしろを振り返る。見ると、向うの端から私の足跡だけがずーーっと長く海岸線の砂浜に残っていた。そしてさらに周囲をぐるっと見渡す。が、やはり誰ひとり見当たらない。この大岐海岸は、今まさに私ひとりだけのもの。そんな快感に思わずウットリ酔いしれた。

やがて海岸線の端にたどり着き、脇道を上って再び国道321号線に出た。それから少し進んでへんろ道は再び321号線を離れ、以布利(いぶり)港のほうへ向かっていく。この以布利港にあるへんろ小屋で小休止。リュックを降ろし、あったかい缶コーヒーでホッと一息入れる。

そして地図を開いて現在地の確認。ヨシッ、ここまで順調に来ているようだ。
足摺岬までもうあと少し! さぁ、行くか! 頑張るゾ!!


posted by こうへい at 01:55| Comment(9) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
室戸岬は男性的で、足摺岬は女性的なのかぁ…
足摺岬は、お大師さんもクッタクタになり足を引きずってやってきた…というのが語源だそうですが、クタクタの果てに優しい女性が待ってると思うとハリキッて行けそうじゃないでしょか?
Posted by はりQ at 2009年03月26日 12:45
◆はりQ様
>クタクタの果てに優しい女性が待ってると思うとハリキッて行けそうじゃないでしょか?

そんなもん、ハリキッてどころか、一目散にダッシュするに決まっとるじゃないですか。

しかし、、、、足摺岬、、、、そうかぁ、字をよく見ると、足を摺りながらたどり着く岬、、、なるほどねぇ、、、。
そんな思いまでしてたどり着く。ホンマに足摺岬は遠いところなんですなぁ、、、。

いやいやありがとうございました。今まで足摺岬の語源を気にしたことさえありませんでした。
いつもコメントくださるよし男さんもそうですが、私の気づかないことをふと気づかせてくださる。
ホントにありがとうございます。  感謝、感謝。
Posted by こうへい at 2009年03月26日 23:56
助けてもらってきた地図 「・・・・同行二人」 にどうこう苦情を言うわけではないのですが、東西南北の向きが一定していないので、歩くとき、地元の人に道を確認するとき、かなり混乱してしまいます。 北緯度の低いことと合わせて黒潮が二毛作を可能とする温暖な気候を作っているのでしょう。 冬はよいよい、夏は怖いぞ土佐の路。私は「久百々」で満室と言われましたが 「あんた、あと7Km歩く気力あるかい?」 ってことで大岐海岸先の「民宿旅路」を紹介、連絡してくれました。7Km?フン!鼻歌まじりで歩けると距離さ!思ったのです。それが悲惨な結果になるとは。 大岐海岸は秋にはゴミが散らかっていました。キャンプをして散らかし去るお兄ちゃんたちも多いようで。 ここは、東から「海岸砂道」、「海岸土手道」、「防砂林道」の3ルートが選択可能ですね。 大雨で夕方になり真っ暗な、西に東にクネクネ曲がる防砂林道を歩くと青ざめます。

>この大岐海岸は、今まさに私ひとりだけのもの。
まさにぜいたくな貸切状態ですね! 逗子海岸では絶っ対不可能なことです。
はりQさま、語源はそうだったんですか! 私は足裏の皮がベロリと剥げてしまい、ほんとうに足を引き摺りながら、このあたりは歩きました。足摺岬で限界に達しました。
Posted by よし男 at 2009年03月27日 00:02
>よし男さま

えぇーーっ!足の裏がベロリですってー!
これから足摺を目指そうとする者をビビらせないでくださいよ。
今から逆立ち歩き練習しといたがいいでしょうか?もしくはタケウマ?
いずれにせよ、怖いなぁ…
Posted by はりQ at 2009年03月27日 09:51
◆よし男様
そうですねぇ。同行二人の地図・・・。私も同じ理由で最初は使いづらくて、19番立江寺辺りまでは別の地図を使ってたんですよ。
でも「慣れ」ってコワクて、一度使い出したら、あれほど便利なおへんろ地図はないなと思うようになりました。
ホンマに優れもんやと思います。

しかし悲惨な結果って、、、、どんなんやったんでしょうか? すごく気になります。

秋の大岐海岸はゴミだらけやったんですね。ふ〜ん、、、そうかぁ。
私が行ったのは大晦日だったので、もしかしたら現地のボランティアの方かどなたかがいっぱい集まって、「年末の大掃除」ということでキレイにされたのかもしれません。

◆はりQ様
足摺岬へは、国道56号線から321号線、県道27号線とずっとアスファルトの車道が続いてますので、なんでしたらローラースケートで行くっちゅう手もありまっせ。(笑)
ところで、お風邪の具合はどないでしょうか。
おへんろブログも再開されたようですね。またこれからも頑張ってくださいまし。
Posted by こうへい at 2009年03月28日 01:03
>秋の大岐海岸はゴミだらけやったんですね。
いえいえ、そんなに散らかってはいませんでした。パーフェクトを求める
訪問者としては、ゴミが目立ったということです。海岸の砂地を歩くのは
快感です。私は砂地、土手道、砂防林道と、みんな体験しようとしたのです。
海岸の先端は雨で通れないからと犬っコロと散歩していた地元の人にアドバ
イスされ、途中で自動車道に戻ったのです。
◆はりQ様
ここらあたりから足摺岬までは、かなり平坦なコースです。欲を出して地図
にもない足摺道とかを辿ると、クネクネして迷う恐れもあります。それでも
潮騒の音が方向を確認できる頼りです。
Posted by よし男 at 2009年03月29日 09:24
◆よし男様
なるほど。了解しました。
しかし大岐海岸にルートが3つもあったとは知りませんでした。
今度行くことがあったら、確かめてみます。
Posted by こうへい at 2009年03月29日 14:31
>しかし大岐海岸にルートが3つもあったとは知りませんでした。

きちんとルートが3つに分かれているのではなく、

   海岸の砂浜を浜チドリのように足跡をくっきり残して歩くか、
   砂浜と防砂林の中間の、草の間にある踏み固められた、地通り歩くか、
   防砂林の中を酔った日のようにチドリ足でウネウネ歩くか、

という3通りの方法があるということです。
Posted by よし男 at 2009年03月30日 14:25
◆よし男様
な〜るほど。大岐海岸そのものを歩くのに、3通りあるっちゅうことですナ。
で、そのうちのウネウネした防砂林道を歩かれて青ざめたと、ま、そういうことでございますね。

まぁ、私でしたらまた海岸の砂浜道を歩きますかねぇ。
やっぱ気持ちイイのが一番ですから、ハイ。
Posted by こうへい at 2009年03月30日 21:13
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