この日の夜行バスで高知へ移動し、翌日からの3連休を利用しての第6回区切り打ちおへんろ行である。
この2006年11月節は、己亥五黄土氣中宮月である。よって南西方位には二黒土氣が在位して、私にとっては『本命殺』の大凶方位となってしまう。当然みずからの意思で行くべき方位ではないが、氣学的には、通常のカレンダーとは違って、11月7日(立冬)からが11月節となるのである。
つまり氣学的には、6日まで(厳密には7日の22時35分まで)が10月節(戊戌六白金氣中宮月)ということになり、この3連休の南西方位は取りあえず無難な方位として活用できることから、今回の区切り打ち決行は事前に決めていた。
月の凶方位ではあるが、年の大吉方位であることに違いはないので、ま、いいことにしようということである。
そんなこんなで2日夜、JR大阪駅発の夜行バスに乗って一路高知駅へ向かった。そして日付が変わった11月3日(金・祝)の早朝6時過ぎ、無事高知駅に到着。白衣に着替え、土佐市内行きのバス停に向かう。
ところがである。そのバス停がなかなか見つからない。事前にバス停の位置を下調べしてきたはずなのだが、思ったところにバス停がなかった。
しばらくウロウロ探しまわるが結局わからず、JR高知駅に戻って場所を聞くと、調べていた場所とはまったく反対方向にあることがわかった。
無事土佐市内行きのバス停を見つけ、のんびりとバスが来るのを待っていた。すると、うしろから突然「おはようございます」の挨拶が聞こえた。振り向くと、地元のタクシーの運転手さんだった。私も挨拶を返し、しばしのおしゃべりタイムとなった。
運転手さんは、タクシーのボディーを丹念に拭きながら、私が行こうとしている先々のポイントをいろいろ解説してくれる。ありがたいことではあるのだが、いかにも「ワシのタクシーに乗っていかんか」という感が言葉のはしばしに感じられた。
まぁ土佐市内まで乗ってあげてもいいかなと思うほど話し上手だったのだが、その運転手さんには運悪く、ちょうど土佐市内行きのバスがやって来てしまった。
「すいません。ありがとうございました。」と言ってバスに乗り込む。そして「あぁお気をつけて」と言いつつ、タクシーのボディーを拭き続ける運転手さん。その姿は心なしか寂しげだった。
この四国へんろに来て、これまで地元の人から様々なお接待や親切を受けてきた。それを受けるばかりで、何もお返ししていない。
あぁ、せめて土佐市内まで乗ってあげればよかったなぁ、、、。そんな複雑な思いを胸に、バスは静かに土佐市内へと向かっていくのだった。
よし男さんも迷われたんですね。お疲れ様でした。
まぁ私の場合、2日分の着替えを入れただけの軽い荷物だったので、
辛い感覚はなかったですけど・・・。
野宿しながらとか、通しで歩く人はつくづくすごいなぁと思います。