☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2009年01月21日

四国へんろ【79】 初めての、、、、

2006年10月8日(日) 6時起床。

今日の行程は34番種間寺(たねまじ)まで。その後土佐市内に泊ということで、前日の夜には土佐市内の「白石屋旅館」に予約を入れておいた。その距離30qもないので、少々ゆっくり目の6時30分に宿を出た。

今日も天気は良くなりそうだ。気分よく、早朝の県道をてくてくと歩き出す。
途中、地図通りのへんろ道を行かず、朝食兼昼食の調達にコンビニ(サンクス)へ寄った。朝食にはサンドイッチひとつと500mlの紙パック牛乳を購入。そしてリュックには、前日のお接待で大量にいただいたみかんがまだけっこう残っていたので、それも朝食代わりにさせていただいた。

目の前に小高い山が見える。あの山の頂上に31番竹林寺(ちくりんじ)があるのだろう。へんろ道を進んでいると、やがて山道となり、時折うしろを振り返ってはどんどん広がっていく高知市街の風景を眺めながら上り坂を上がっていく。

しばらくして道は平坦になり、そこには植物園があった。ここで道なりに進んでいたのだが、何か変に感じた。どんどん植物園のなかに入っていくではないか。ちょっとおかしいぞ。また道を間違えたか。
そう思って来た道を戻ってみたが、やはり今のこの道しかほかに行きようがないようだった。道を尋ねようにも、早朝ということでこんなお山の上に人影はない。

取り敢えずこの道を行き着くところまで行ってみようと思って進んでいると、植物園のなかを通り過ぎたところに、竹林寺方面を示す赤いへんろ札を発見。ホッと胸をなでおろす。

そのまま道なりに進むと、奥に小さな門が見えてきた。植物園の裏口に当たるのだろうか。そこに近づいていくと、ひょこっと目の前に作業着を着たひとりの男性が現れた。その男性に道を尋ねると、「竹林寺はその門を出たすぐのところだよ。」と教えてくれた。

門を出ると、ホントに目の前に竹林寺へ上る石段があった。途中でけっこうウロウロしてしまったが、こうしてなんとか無事31番竹林寺に到着。時刻は7時40分頃。
けっこう急な石段を上り、仁王門を過ぎると、鮮やかな朱色に輝く五重の塔が見えてきた。それを横目に本堂・大師堂を参拝し、納経所へと向かう。

仁王門を出て石段を降り切ると、右手すぐの目の前に、32番禅師峰寺(ぜんじぶじ)へ下りていく山道があった。その山道を下り切り、下田川を渡って、堤防沿いに歩いていく。

秋晴れの空の下、とてもすがすがしい気分で歩けている。しかし、昨日今日とまだ逆打ちの人と一度すれ違っただけで、他の歩きへんろさんに遭遇していない。ちょっと寂しいというか、どういうか・・・。10月になり、秋のおへんろシーズンにも入っているはずなのに、、、う〜ん。

やがて下田川堤防沿いの道から山すその道へ向かうのに、道を右に折れた。

「おへんろさーーん!!」

山すそのへんろ道に近づいたとき、そんな呼び声が聞こえた。女性の声だった。
自分のまわりにおへんろさんは一人も見当たらない。なのに、あんな呼び声が聞こえたということは、、、もしかして私のことを呼んでいるのか、、、。

そう思ってキョロキョロしていると、40代くらいの奥様が、息せき切って私の後方から自転車に乗って追っかけてきた。そして、

「ハァ、、ハァ、、コレ、、、、受け取ってください。」

奥様は、そういってメモ用紙にくるんだ小さく薄っぺらい何かを私に差し出した。

「あ、、、ありがとうございます。」

これはお接待なのか、、、? 取り敢えずお礼をいって言われるままに受け取った。そして奥様はきびすを返すように、来た道をまた自転車で走り去っていった。

突然のことで少々戸惑いながら奥様のうしろ姿を見送る。そしていただいた薄っぺらい紙包みに目を落とす。何だろう、これは、、、。

ゆっくり開けてみると、1枚の500円玉が出てきた。(、、えっ!、、お金、、!) 

ハッとして顔を上げ、遠くになった奥様のうしろ姿を見つめる。奥様はすでに下田川堤防沿いに達しようとしていた。

「ありがとうございましたーーー!!」

声を限りに叫んだが、奥様は振り返ることもなく、やがてその姿は見えなくなった。
いったいどの辺りから私を追っかけてきてくれたんだろう。しかし初めてのお金でのお接待だった。とにもかくにもありがたいことである。

ありがとう。ありがとう。私は手を合わせ、心の中で何度も感謝の言葉を繰り返した。


posted by こうへい at 00:36| Comment(12) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
竹林寺の前は牧野植物園で、へんろさんの通過はフリーパスらしい。でも珍しい植物が好きな私は9時になるのを待って、その裏門から出て「入場」券を買いました。しかし荷物を預けることができず、重くて重くてリラックスできませんでした。この園内での正規の旧へんろ道は、ややこしいです。野外回廊を少し進み、途中で左の小山のヤブに入り、進んで降りると、こんどは深い谷を下る。迷わない人はいないと思います。
現金でのお接待は気が引けます。75歳くらいのおばあさんから50円をいただいたのですが、恐らく年金以外に収入がないお年寄りの50円は若い世代の数倍に相当するでしょう。しかも自分にだけではないと思うと・・・。
Posted by よし男 at 2009年01月22日 00:20
◆よし男様
「入場」券を買ってまた入られたとは、なんと律儀な・・・。
やっぱ、あそこは迷いますよねぇ。ヨカッタ、自分だけじゃなくて。

現金でのお接待ですが、よし男さんのその気持ち、なんかわかるような気がします。
食べ物をいただいたら食べるし、飲みものは飲むし、、、でも現金はどうすればいいのか、、、、悩みますね。
次回のブログはそのへんのこともちょっと書いてみたいと思います。
Posted by こうへい at 2009年01月22日 22:40
>入場」券を買ってまた入られたとは、なんと律儀な・・・。

その日は開園50周年記念行事をやっていて、園の草の花、木の花が
満開の5月でした。さらに草月流の大きな生け花も多く飾られており、
また施設の建物内も鑑賞したいからでした。入場券を買うだけの価値
ある展示でした!
Posted by よし男 at 2009年01月24日 23:19
◆よし男様
なるほど、そういうことですか。
お花が好きなんですね。いや、イイ趣味です。

でも私だったら迷い込んだフリして見てまわるかも、、、f(^o^:;)


Posted by こうへい at 2009年01月25日 15:32
牧野植物園のところは紛らわしいですね。最初の時は疑心暗鬼で何度も地図を確認しました。
私は遍路でないので、できるだけ「お接待」は受けないようにしています。しかし相手の好意を無にするようなことも避けます。で「現金でのお接待」は「お預かりして最初の札所で納める」ことにしています。ちなみに私は「参拝」しないので納経も賽銭もしませんが、お預かりしたものはそのまま納めます。
Posted by ネコ at 2009年07月05日 13:50
◆ネコ様
ココの植物園はどうやら誰もが???な状態になるようですね。

このときの現金なんですが、やっぱり次の札所に納めるべきだったんですかねぇ、、、ウ〜ン、、、。
Posted by こうへい at 2009年07月05日 18:19
>やっぱり次の札所に納めるべきだったんですかねぇ

そんなこともないでしょう。私は遍路ではないから「預かった」だけで、お遍路さんが「お接待」としてどのように使っても、それはそれでよいと思います。
Posted by ネコ at 2009年07月06日 06:04
◆ネコ様
ですよねぇ。しかしネコさんも「現金のお接待」を受けたことがあるんですね。
ただよくわからんのですが、「お接待」は受けないが、相手の好意を無にするようなことも避けるとは、具体的にどうされるんでしょうか?
Posted by こうへい at 2009年07月06日 21:38
『「お接待」は受けない』ではなく『できるだけ「お接待」は受けない』です。有り体に言えば、雰囲気を察知して「逃げ」ます。しかし逃げられそうもないときは「相手の好意を無にするようなことも避け」て、感謝と共に受け取ります。
Posted by ネコ at 2009年07月07日 06:02
◆ネコ様
ほぅ〜、雰囲気を察知して逃げますか。ヘぇ〜、、。そんなことができるものなんですかねぇ・・・。
私の場合、いつも「突然」なんで、察知する暇なんてありません。

ハハァ〜ン、ネコさんは逆にお接待されることをかなり意識してるか、実は期待もしてるんじゃないですか。だから自分は遍路じゃないと言いつつ、けっこう何度もお四国を歩いてる。違います?(^/^)

ちなみに私がネコさんだったら、どうするかなぁ・・・。
まぁ相手の人が自分をおへんろさんと間違えてるなと思ったら、「私はおへんろさんじゃないので、それは次に来るおへんろさんにしてあげてください。」って丁重にお断りするでしょうねぇ。
Posted by こうへい at 2009年07月07日 20:03
>私の場合、いつも「突然」なんで、察知する暇なんてありません

多分「遍路姿」が大きな差違です。接待しようとする人にもよりますが、平服(せいぜいハイキング程度の服装)で歩く人に、ものやカネを突き出していいものか、値踏みする人は多いのです。遍路姿だと、ここら辺の感じは判らないかもしれません。
その逡巡を突破してきた人、特にお年寄りには「遍路ではなく、歩くのが趣味で云々」などの説明など、ハナから受け付けない迫力があります。「逃げる」ならば逡巡している間です
Posted by ネコ at 2009年07月08日 06:30
◆ネコ様
ふんふん、なるほど。お接待しようとする人がネコさんを見て、「この人はお遍路さんなのだろうか・・??・・」ってちょっとためらう「間」があるということですね。その「間」はきっとあるでしょうねぇ。うんうん。そしてネコさんはその「間」に気づくと、、、。

なるほどねぇ。確かに遍路姿の明らかにおへんろさんに対してその「間」はないでしょうから、私などは気づきようがないですもんね。うん、よくわかりました。v(^^)
ありがとうございました。
Posted by こうへい at 2009年07月08日 19:22
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