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2008年12月24日

四国へんろ【67】 おしゃべりオバハン

2006年9月16日(土)。
傷心の途中リタイアから1ヵ月。この日からの3連休で、取り敢えず室戸岬から香南町の夜須あたりまで行ければ、、、と思いつつ、第4回目の区切り打ちをスタートさせた。

この月の南西方位は四緑木氣が在位している。私にとって凶方位であるが、大凶ではなく、取り敢えずは無難な方位である。

朝一番の高速バスで徳島入り。それから電車を乗り継いで甲浦に着いたのは、お昼も過ぎた13時30分頃。
大阪を出た頃から降り出した雨が、完全に本降り状態になっていた。事前の天気予報からある程度覚悟はしていたものの、やはりこれだけ降られるとけっこう気が滅入る。まぁ仕方がないかと思いつつ、自販機で買った缶コーヒーを飲みながら、待合室で室戸岬方面行きのバスを待つ。

待合客は私を含めて2〜3名。どうもおへんろさんは私だけのようだった。
そしてそこに一人の年配女性がやって来て、私の近くのベンチに腰を下ろした。この女性は地元の人らしく、これから佐喜浜まで帰るとのことだった。

そしてこの女性から、「アンタ、おへんろさん?どこから来たん?」などと聞かれ、それに受け答えしているうちに、ドンドンしゃべり出すこの女性。いや、あえてオバハンと言わせていただこう。おそらくしゃべるのをやめたら死ぬんじゃないかと思われるほどによくしゃべるオバハンであった。

で、このオバハンのしゃべっていた内容であるが、自分の身の上話から現在の悩み事、お国自慢、ほかにもいろいろと話題は多岐に渡り、いったい何をしゃべっていたのか細かいところはまったく覚えていない。とにかく機関銃のごとくトークを繰り出してくるのだ。

私の返す言葉は、「へぇ」、「ふ〜ん」、「そうなんですか」、、の3語ぐらい。とにかくあいづち打つのをやめない限り、このオバハンはしゃべり続けていただろう。そのきっかけが見い出せないまま、延々とオバハンの相手を続ける。

誰か助けてくれ〜と思っているところへ、助けの船ならぬ、助けのバスがやってきてくれた。ヨカッタ〜。

とにかくオバハンから離れたところに座ろうと、オバハンがバスに乗り、真ん中からややうしろに座ったのを見て、一番前の席についた。

ややグッタリ加減のまま、バスは甲浦を出発。そのときである。ハッと重大なことに気づいた。

、、、、、、金剛杖が、、、、、、ない!!

バスはすでに走り出している。あわてて運転手さんに声をかけ、急停止してもらう。そして雨の中、数十メートルダッシュして待合室に駆け込むと、金剛杖が置いてあった。

お大師様、ごめんなさい。うっかりあなた様を置き去りにするところでした。金剛杖を胸の前でギュッと握りしめ、また急いでバスに駆け戻った。

運転手さんと他の乗客に深く詫びを入れ、それこそグッタリしてもと居た席についた。
そこへうしろからオバハンのひとこと。

「にいちゃん、お疲れやなぁ。しっかりしぃや。」

疲れとんのは、誰のせいやねん!!、、、と心の中で大きくツッコミながら、斜めうしろに振り向いて小声で「スンマセン」。

無事バスは室戸岬に向けて走り出した。そしてその後もオバハンの殺人トークは続いていた。というのも、運悪く?そのオバハンの一言に、思わずあいづちを打ってしまった一人の男性乗客がいたのである。

甲浦から佐喜浜まで30分ぐらいだったろうか。オバハンは一時も休むことなくその男性乗客に話しかけ、機嫌よく佐喜浜で下車していった。そのときチラッと男性乗客の顔が見えたが、明らかにお疲れの様子が見て取れた。ホントに「お気の毒に」としか言いようがなかった。

そして静まりかえったバスは、降りしきる雨の中、まさに静かに静か〜に室戸岬へ向かっていったのだった。


posted by こうへい at 00:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
札所から遠く離れると、さらに標準へんろ道を外れると、へんろシーズンでも
へんろさんはまばらにしか見かけないと思います。四国全体に散らばっていま
すので、当然かな?
高速度で泳ぐマグロが停まったら死ぬように、おしゃべりをしないと、寝付け
ないのが元気な世代のオンナです。しゃべりながら空気を吸うこともできる
オンナもいるようです。だって息をついていないじゃないですか!?
金剛杖、けっこう置き去りになっているのを見かけます。持ち主はすぐそばの
ヤブの中に所用で潜んでいることもあるでしょうし、忘れた杖でも拾って使う
のはご法度だそうだし。初日で使い慣れないと、体が杖をジャマと感じるのか?
Posted by よし男 at 2008年12月25日 00:28
◆よし男様
まぁあのオバハンは、息はしてたと思いますよ。当たり前ですけどネ・・・。(笑)
いま思い出しても、よくあれだけしゃべることあったもんだと、つくづく感心しています。

杖をジャマに感じたことは、私は一度もないですね。
逆に杖がないと不安で仕方がないです。
しかしアノときは、オバハンの相手にそうとう疲れてたんだろうと思います。
いやホントにマイリマシタ。
よし男さんにもあのお相手を体験させてあげたいですよ。(笑)

Posted by こうへい at 2008年12月28日 00:39
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