☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2008年12月09日

四国へんろ【64】 Thanks for なまはげおじさん

道端に腰を下ろして、しばらくの時間をなまはげおじさんと過ごした。
そしてやがて私は立ち上がり、リュックを背負った。

「ほな、僕はそろそろ行きますね。」
「おぅ、ワシもあとから行くワ。」
「ハイ、ほな、お先です。」

そういって、私はひとりで歩き始めた。

こんな場合、本来なら、「ほな行きましょか。」とかいって、かけ連れになることが多いものである。
しかしこのなまはげおじさん。この人は常にひとりで歩きたい、いやお大師様と同行二人で歩きたい、というタイプの人だった。

かといって、なまはげおじさんが人嫌いというわけではなかった。これまで幾度となく、なまはげおじさんとは道中で出会ったが、いっしょに休憩しているときなどはよくしゃべり、また困っている若者らには、つい手を差し出さずにはいられない心優しきおじさんなのである。
が、歩くときだけはお大師様と二人で、、、。なまはげおじさんは、そんな人だった。

少し行くと、右手に24番・最御崎寺への登り口があった。痛む足を引きづりながらエッチラオッチラ上っていく。けっこう急なキツイ坂道である。

エエーイ、なんだ坂、こんな坂、、、。しかし一歩一歩踏みしめるたびに、ビリビリとマメの部分に激痛が走る。そして何度も立ち止まる。特に痛むのは右足小指の外側にできたマメである。左足にはほとんどマメらしいマメもできずにあるのだが、これも私の足のバランスが悪いのかもしれない。

この坂も急坂とは言え、それほど道のりは長くない。それなのに、やたら長く感じられる。そして暑さと痛みに打ちひしがれながら、やっとの思いで24番・最御崎寺に到着。時刻は10時頃だったろうか。もう汗だくである。

山門をまっすぐ進んだところに本堂とその左手に納経所があった。その納経所の脇にベンチがあったので、リュックとともにたまらず腰も下ろした。
参拝しなければという気力を阻止するかのように足指のマメがギンギン痛む。思わず靴と靴下も脱いで、足指を外気にさらす。

しばらくそのままにしていると、なまはげおじさんがやって来るのが見えた。

「おぅ、参拝は済んだんか?」
「あ、いえ、まだ・・・」
「ん?まだって、エライゆっくりしとるやないか。」
「マメが痛ぅて・・・」

そしてなまはげおじさんは、私の座っているベンチの横にリュックを降ろし、本堂・大師堂を参拝。その後、納経所から出てきたところで、再び私に話しかけてくる。

「エライ痛そうやな。いつまでそないしとんねん?」
「ハァ、けどもうだいぶおさまってきましたんで。もうちょっとしたら行きますワ。」
「そうか。、、、ほな、ワシは先、行くデ。」
「ハイ。、、、ほな、またあとで。」

そう言うとなまはげおじさんは、ニタッと微笑みながらうなずき、右手を軽く上げて去っていった。そのうしろ姿を見送る。

しかしこのときのうしろ姿が、なまはげおじさんを見た最後の姿だったのである。

(なまはげおじさん、思い出をありがとう。あなた様のお陰で素晴らしい日の出の瞬間に立ち会うこともできました。いつまでもお元気で、そしてお気をつけて、、、。)


posted by こうへい at 02:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
24番・最御崎寺へのつづら折りの登り坂は地図上では短い
ですが、結構きついですね。これはそこまでの行程が
平地だったので、久しぶりの登り坂となるからでしょう。
”これまで数千、数万のへんろが歩き遂げたところである
はず。自分がくたばるはずはない。”との思いを原動力と
して登りました。このような道はグループで、または列を
成して登るとき、石ころを下に向け転がしかねないので、
注意が必要だな、と思いました。
途中、小さな祠がありましたが、言い伝えのようにお大師
様が入るには狭すぎるのではと感じました。登り道が完成
する前は地下の部分も開いていたのでしょうか?
人生、夫婦でないかぎり、全く同じ歩調で歩くのは難しい
ですね。でも前後に仲間が歩いていて欲しい。
Posted by よし at 2008年12月09日 23:45
◆よし男様
あの坂道は、今でもキツかったなぁと思い出されます。
汗だくになったといっても、痛みを伴っての冷や汗もかなりでしたしねぇ。

途中の小さな祠には気づきませんでした。
・・・というより覚えてないだけかも、、、、。
Posted by こうへい at 2008年12月10日 22:40
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