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2008年10月18日

四国へんろ【49】 愛すべきA君 その1

足を痛そうに歩いているその若者へんろさんは、ナントA君だった。

そう言えば、薬王寺でA君を見送ったのは、10時半ごろだったろうか。それから私はパン食休憩を取り、道の駅日和佐でも長らく足湯休憩を取った。
となると、おそらく元気なA君であれば、私より少なくとも5〜6q先を歩いていなければならないはずだった。

そのA君に追いついてしまった。

「オイオイ、A君やないか。大丈夫か?」
「あ、どうも・・・。」
「足、そんなに痛いんか?」
「え・・・えぇ、まぁ、、ちょっと」
「ちょっとやないやろぅ。俺が追いつくわけないんやから。」

ここは薬王寺から約10kmほど来た地点だった。A君は、昨日日和佐に泊まったということだから、今日はお昼をとっくに過ぎているのにもかかわらず、まだ10kmしか歩いていないことになる。山越えもない平坦なルートだというのに・・・。

「そやから無茶したらアカンやろ」と言ったところで仕方なく、グッとその言葉を飲み込んだ。A君もそれぐらいのことは、わかっているはずである。

「A君、ちょっと休んでいこ。ナ、ここで休んでいこ。」

ちょうど私も小休止を入れたいところだったので、腰掛けられる石垣を見つけて腰掛けた。
しかしA君は立ったまま座らない。そして、

「あ、僕、さっきも休憩しましたから、、、、行きます。」

力なくそういってA君はトボトボと歩を進めていく。そのうしろ姿が痛々しい。

やがてA君が見えなくなったところで、私も立ち上がり、A君を追いかける。
少し行くとA君の姿が見えてきた。相変わらず手を膝について、を繰り返している。

ほどなくしてA君に追いついた。
そして横に並びかけるや、A君の肩をポンと軽くひと叩き。

「頑張れよ、陸上部! 負けんなよ!」

そう声をかけて、私はA君を追い抜いていった。

しかし前を向いて歩いていくも、うしろのA君のことが気になって仕方がない。何度も振り返ってはA君の姿を確認する。が、振り返るたびにA君との距離は離れていった。

少しして、この国道55号線沿いにはめずらしく小さな商店があった。そこにはアイスクリームも売っていた。
私はそこでA君を待ち、A君がほどなく近づいてきたところで、アイスキャンデーを2つ買った。そして目の前に来たA君に、

「ほら、これ食べて元気出し。」と言ってアイスキャンデーを差し出すと、A君は、
「うわぁーーー、ありがとうございますーー!」と喜んで受け取ってくれた。

そして互いにアイスキャンデーをほうばりながら、私はA君の歩調に合わせて歩き出した。

また少ししてから、さまざまな自販機がいっぱい置いてる休憩所のようなところに来た。
そこには広いテーブルと椅子もあり、「ココで休んでいこうや」という私の言葉に、A君も「そうですね」と応じて、二人してどっかと椅子に腰を下ろしたのだった。


posted by こうへい at 22:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
膝に手をつく姿勢をとるということは、極めて疲労している表れですね。
人のことは批判できません。わたしも前回、背負う荷物が重すぎたのか、
初日から苦しい遍路歩きでした。その前の区切り打ち時とリュックの重量
は大して変わらないのですが、1g重かったことと、日常生活では、
重い荷物を背負っていなかったので、へばったようです。その反省から、
週数回は10Kg超の荷物を背負って筋力の維持に努めています。
へんろ歩きは登山とも異なる歩きらしい。登山の場合、1日に20〜
30Km歩くことはないとか。登山はしかし足元が不安定な道ばかり
で別の意味で大変です。登山靴も平地では、足かせでしかない!
同じく陸上競技の長距離レースとも違う。荷物を背負ったマラソンも
ないはず。(そこで「歩きへんろは大変らしい」と伝え聞くと挑戦
したくなるようです!)
山河内を過ぎると、谷川に沿って、ほんとうに人家が少ないルートで
あると記憶しています。自販機がいっぱいあるのは、「へがわ」駅の
近くのところでしょうか?
ここでのA君の態度も少し理解できます。一旦休憩すると、体が体力
回復の修復モードに入り、どんどん本格的に休もうと不活発になり、
ついには動けなくなるので、長く休まず、少しづつでも前進しようと
したのでしょう。
Posted by よし男 at 2008年10月19日 01:57
◆よし男様
週数回もリュックを背負ってトレーニングですか。
いやいや努力家でいらっしゃいますね。

私ゃ、なーーんもやってません。(汗)

>自販機がいっぱいあるのは、「へがわ」駅の
>近くのところでしょうか?

たぶんそうでしょうね。
同行二人の地図にも記されている、コインスナック「おにがいわや」だと思います。
Posted by こうへい at 2008年10月20日 00:28
トレーニングと言っても、あるき遍路と同じ条件ではないです。
林があっても住宅はやがてウジャウジャ出てくるので、不安は
ありません。ひたすらに今春の二の舞はしたくない一心です。

「おにがいわや」のコインスナックですが、あんなにたくさん
売っていても、用意周到だったので、全く使いませんでした。
それでも何かホッとしました。トンネルを抜けたあと、そこまで
実に単調な無人の道路が続いていたからです。 今でもコイン
スナック以外はどうしても思い出せません。
Posted by よし男 at 2008年10月20日 22:43
◆よし男様
いやいや、同じ条件でなくとも、やるとやらないでは、エライ違いですよ。

私はまだ40代で、学生時代に体育会系のクラブに所属してましたので、その昔取ったキネヅカが残ってるというか、そのおかげでなんとか歩き通せたように思います。

しかしその残りもあとわずか・・・というのは、最近しみじみ感じております。(汗)
Posted by こうへい at 2008年10月20日 22:59
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