☆☆☆義援金寄付ならびに節電のお願い☆☆☆

2008年06月14日

四国へんろ【12】 ありがたき一夜のベンチ

へんろ道のほうはほとんど街灯もなく、それこそ真っ暗闇だった。まさかこんな夜中に歩くことになるとは思いもよらず、懐中電灯さえ持ってきていなかった。
バスチケットのことといい、基本的なことをまったく忘れている。ホントにテキトーな大馬鹿野郎である。

線路を越えた向うに明かりが見える。取りあえず明かりのある方向へ出よう。そして線路の高架下をくぐると、ほどなくして車道に出た。地図を見ると、県道12号線のようだった。
県道には街灯も等間隔にあり、ココまで来れば安心だ。しかしいやいやそういうわけでもない。今夜の寝床を探さねば・・・。取りあえず4番・大日寺の方向へ向かおう。

少し歩くと、交差点にローソンがあった。さすがに明るい。この近辺ならトイレにも不自由しない。どこか横になれるところはないだろうか。
駐車場の片隅にリュックを降ろして座り込んでみた。このままここで横になって眠ってしまおうか。しかし人目が気になる。
しばらく考えたが、さすがにそこまでする勇気が出てこなかった。立ち上がってリュックを背負い、再び県道に沿って歩き出した。

こんな真夜中にいったい俺は何をしているんだ。そんな疑念にさいなまれながら、トボトボ歩いていると、やがて大きな邸宅の前に来た。なんとか医院と書かれた看板がある。お医者さん宅のようだ。
そしてふとその脇にあるベンチが目に入った。そこはこのお宅の休憩スペースになっているようだった。屋根がついていて雨も防げるようになっている。

県道から少し奥まったところにあったので、ここなら人目も気にならず、眠れないこともなさそうだ。しかし家人の人が出てきたら・・・。

出てきたら、そう、もうただ謝るしかない。その前に今からいっぱい謝っておこう。心の中で「ごめんなさい」を何度も繰り返しながら、私はリュックを枕にしてベンチに横になった。

横になれたといってもかなりの窮屈さである。足を伸ばしても、足首から先がベンチの外に出てしまう。しかし地べたに寝るよりはマシに思えた。

時計の針はとっくに夜中の2時をを過ぎている。ほとんど眠れそうにないが、取りあえず早朝5時にはここを出よう。家人の人が起きてくる前に。
携帯アラームをセットして静かに目を閉じる。寝苦しいとは言え、とにかく一夜の宿にありつけた。そんな思いでいっぱいになった。ありがたや、ありがたや。

翌朝からは、本格的な歩きへんろのスタートだ。とにかく眠ろう。いや眠らせていただこう。一時間でもいいから。

眠らせてください、お大師様。  南無大師遍照金剛、南無大師遍照金剛、、、、

私はゆっくりと頭の中でお大師様の御宝号を唱え続けた。
posted by こうへい at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 歩きへんろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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